メルマガが届かない?迷惑メール扱いを避けるためにチェックしたい12項目

 こんにちは。WiLL Cloud運営事務局です。読者が望んで購読したにも関わらず、せっかく作ったメルマガが迷惑メール扱いされてしまっては意味がありませんよね。件名やレイアウトの作成以上に気を配るべきなのが、迷惑メールの回避方法。今回は、送信したメルマガが迷惑メール扱いされないための12のチェック項目をご紹介します。読者が希望する情報がきちんと届くための参考になれば幸いです。

迷惑メール・フィルタとは

 『迷惑メール・フィルタ(スパム・フィルタ)』とは、受信ボックスから読者が望んでいないメールを検出し、届かないようにするためのプログラムです。いくつかの判断に基づいて実行されます。その判断はISP(GmailやHotmailなどのインターネット・サービス・プロバイダ)がそれぞれ定めたルールに則ります。これにより悪意のあるフィッシング詐欺メールなどから読者を守ることができるのですが、その条件によっては、読者が希望したメルマガも該当してしまうことがあるため、注意が必要です。

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迷惑メール扱いを避けるための12項目

 では具体的に迷惑メール扱いを避けるにはどうすれば良いのでしょうか。ここからは最低限チェックしておくべき12項目を紹介します。

1.メールアドレスのリストを購入しない

 メールマガジン配信用にアドレスリストを購入することは、絶対に行ってはいけません。同意を得ていない読者へメールを配信することは特定電子メール法に抵触する可能性が非常に高くなるためです。

 ”info@ “のような外部に公開されているメールアドレスに対し、同意を得ずに営業メールを送付することは、特定電子メール法において「ビジネス慣習上も一定の範囲で認められているものと考えられる」という定義のもと許容されています。しかし「営業メールお断り」といった表示をウェブ上に追記したアドレスに対する同意なきメール送信は、許容の対象外となるのです。

 電子メールアドレスの公表と併せて特定電子メールの受信を拒否する旨を表示している場合には、事前の同意のない特定電子メールの受信を受信者が許容していないことが明確であり、特定電子メールの送信を認めないことが適当であることから、そのような場合は、「自己の電子メールアドレスの公表に該当しない」ことが施行規則第3条で明示されている。

引用元:特定電子メールの送信等に関するガイドライン

 第三者から購入し、メルマガを送付しているリスト内のアドレス保有者が、ある日を境に「営業メールお断り」という文言をウェブ上などに追記する可能性はとても高いです。ひとつひとつのアドレスのこうした最新情報の付け合わせをリアルタイムで行うことは物理的に不可能と言えます。よって事実上第三者から購入したアドレスへの配信は、特定電子メール法に抵触する可能性を含んでいると認識すべきでしょう。

 また、第三者から購入したリストには既に使われていない、存在しないメールアドレスが含まれている可能性も非常に高く、そういったアドレスへ送ることでISPのレピュテーションが下がり、迷惑メールと判断される要因にもなりえます。

2.識別しやすい送信者名を使用する

 読者がみなさんのことを認識できるように、ブランド名やサービス名に加え個人名を送信者名に設定したメールアドレスで配信するよう常に心がけましょう。なぜなら、読者は日々大量のメールを受信しており、その中から開封するメルマガを選択しなければなりません。そして読者は個人を特定しづらいものよりも個人的な名前を含むものを開封する傾向にあります。

 Convince社とConvert社の調査によると、メール受信者の43%は、「from」フィールド、名前、メールアドレスに表示されている情報だけに基づいてスパムをクリックすることを示しています。

 なにより、利用するIPアドレスとドメインには細心の注意を払いましょう。スパムメールを識別する技術の中には、メッセージのソース(IPアドレスとドメイン)に関する情報を収集するレピュテーション・ベースのフィルタリングも含まれているため、ブラックリストに登録されたドメインを用いて配信した場合、そのメールは読者には届きません。

 送信者名については以下のような点に注意しましょう。

  • 送信元名の頻繁な変更
  • あいまいな送信元名 1258gps @ドメインといったランダムな値、noreply @ドメインといった存在しないアドレスなど

3.リストから存在しないアドレスを省く

 すでに説明したように、存在しないメールアドレスにメルマガを配信することは、ISPによって記録されレピュテーション・スコアを損なう理由になります。継続的なエラー率(バウンス率)は、レピュテーションを決定するためにISPが把握しておく重要な要因の1つです。ここで悪い評価を得てしまうと、メルマガの成果を大きく損なうでしょう。

4.購読を2回確認するダブル・オプトインを採用する

 メルマガ登録フォームを設置するところから既に迷惑メール対策は始まります。メルマガ購読を促す際には、ダブルオプトイン形式にしましょう。一旦仮登録という形を設け、登録したアドレス宛に登録完了確認用のメールを送り、確実に存在するアドレスのみを登録するようにしましょう。

5.配信停止できる方法を明示する

 前述の特定メール電子法において定められた重要な点として「退会オプションを提供すること」が挙げられます。具体的には、配信停止を希望する窓口の連絡先(メールアドレス)を設けたり、最もベストな方法は、登録解除専用のページを設け、配信したメール内にそのリンクを挿入します。

 もし読者が配信停止を希望したにもかかわらずそれを無視してメールを送信し続けると、迷惑メールとして報告され、送信者の評判が損なわれメールの配信可能性が低下します。退会したい読者はどうしても出てくるものです。全業界における平均配信停止率は0.53%と云われています。

6.件名の煽りすぎに注意する

 明文化したルールはお伝えできませんが、過渡に読者を煽るような件名もISPによっては迷惑メールフィルタリングの対象になっているといわれています。英語圏では「大文字の多用はNG」など言語ごとにもフィルタリングのルールに違いはありますが、海外同様に日本語圏でも、このフィルタリングの観点から”!”の多用は避けるべきと云われています。一方で”?”にすると迷惑メールフィルタリングにも引っかかりにくく、開封率も高くなるという調査結果が出ています。具体的には、”?”で終わるメールの件名は、!を含むメールの件数よりも44%高い開封率を示しています。

7.リッチメディア・コンテンツを避ける

 徐々に対応しているメールクライアントも出てきているものの、大半のメールクライアントは動画の埋め込みやFlash、JavaScriptなどのリッチメディアコンテンツを表示できないケースが多いです。ウェブは訪問者に閲覧や離脱などアクションの選択の余地がある一方、メールは送り手側がコンテンツに対して圧倒的に主導権を握ることができるためです。

 もし動的なコンテンツがマーケティングキャンペーンに不可欠な場合、ウェブサイトにそのコンテンツを挿入し、そのコンテンツへのリンクをHTMLメールに挿入する方法が一般的です。たとえば、読者に動画を見せたい場合は、再生ボタンをクリックすると、ウェブサイトの任意の動画に遷移する、といった方法です。

8.添付ファイルの使用を避ける

 近年は、添付ファイルもISPによっては迷惑メールフィルタの対象であると言われています。2016年の調査によると、フィッシングメールにおけるマルウェア搭載先で最も多かったものが添付ファイルだったことがわかっており、こうした実態を踏まえ、ISP各社がフィルタリング対象にしているものと考えられます。そもそもサイズが大きいメールを送ることは読者のユーザビリティを損なうことも、かねてから指摘されていた点でした。

 もし何かしらファイルを読者に案内したい場合は、リンク先でダウンロードできるようにしましょう。当社サービスWiLL Mailの場合は、送るメールごとに添付ファイル用のストレージを用意しています。海外のマーケティング・オートメーションツールも同様の機能を搭載しており、今後は直接添付ファイルを送るよりもリンクで案内する形が主流になっていくでしょう。

9.画像が正しく表示されることを確認する

 メール受け取り直後の画像表示は、読者の設定に依存します。多くの読者は、メールクライアントのデフォルトの設定により、画像表示がブロックされ正しく表示されません。この仕様によって皆さんが配信したメールはスパムのように見えてしまう可能性があります。この事象を回避するには、画像にわかりやすい明瞭なAltテキストを追加することをお勧めします。

10.プレーンテキストとHTMLの両方を提供する

 1つのメールを配信をする際は、プレーン・テキスト版とHTMLメール版の両方を作成しましょう。マルチパート配信形式を用いれば、受信者側の環境に応じてプレーンテキストとHTMLメールの最適な方を出し分けることができます。このようにプレーン・テキスト版のメールを作成することで、ISPへの正当性を示すだけでなく、読んでくれる読者数を増やすことができます。

 また、HTMLメールのソースコードが正しいことも確認しましょう。HTMLメールに不完全なタグが含まれている場合、迷惑メールフィルタによって受信ボックスに届かない可能性があります。

11.メールを送信する前にテスト配信を行う

 上述した各種注意点を踏まえてメールを作成した後は、実際に購読者に送信する前に、メールをテスト送信することをルーチン化しましょう。

 英語のみのサービスですが『mail-tester』を利用すればメールの品質をチェックするのに役立ちます。『Mail Tester』はISPのスパムフィルタを模倣し、文字通りスパムの有無をテストします。ここで表示された得点は、成果を向上させるのに役立ちます。

 チェック方法をご紹介します。mail-testerのサイトにアクセスし、表示されている「◯◯@mail-tester.com」(@前はランダムになっており、サイトを更新するごとに変更されます)宛に、いつも配信している環境でメールマガジンを送信します。送信後「THNE CHECK YOUR SCORE」をクリックすれば結果が確認できます。

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 もし現在メルマガを配信している場合は一度ぜひお試しください。当社が配信しているメルマガを試した結果、10点中9.4点とほぼ満点のスコアを獲得しました。

12.信頼性の高いメール配信システムを選択する

 今回ご紹介した一連のチェック項目を自社で全て補うことは現実的ではない部分もあります。これらの項目を簡単に対応できるメール配信システムを選べば、業務も効率化でき、メールを受信ボックスまで届けることができる読者の数も増えるはずです。

おわりに

 迷惑メール扱いを防ぐ方法をご紹介しました。当社が提供する『WiLL Mail』も、当然上述の項目に対応しています。ご興味があればぜひお声がけくださいね。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

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