2022年|メールマーケティングのトレンドはどうなる?

 2022年には、メールマーケティングにどんなトレンドが登場するでしょうか?!

 近年、多くの企業がメールマーケティングを積極的に活用し競争が激化しています。その中で成果を上げ続けるためには、最新のトレンドを把握し、必要なものは積極的に取り入れて行かなくてはなりません。

 本記事では、2022年にメールマーケティング担当者が注目すべき、重要なトレンドをいくつかご紹介します。

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1.新しい評価指標の採用

 2021年6月、AppleがApple Mailのプライバシー保護機能(MPP)を発表したことによって、メールマーケティング業界に大きな衝撃が走りました。MPPの導入が進むにつれて、メールマーケティングの評価指標として、開封率が少し当てにならない数値になることは確かです。特に日本は、iPhone利用率が高いため大きな影響があるでしょう。

 これを受けて、メールマーケティングの効果を測定するための、新しい評価指標を採用する必要が出てくるでしょう。例えば、メール開封の代わりに、WebサイトやWebアプリへのアクセスや購入などの行動履歴までを評価指標として、アクティブな読者であると判断する必要があるかもしれません。

 また、メール開封日時も曖昧になるため、メール開封を前提にしたメールの自動化や、開封率を使用したメール配信日時の最適化なども難しくなります。代替指標としてクリック率や、他のチャネルでの行動履歴を使うことも検討しなくてなりません。

 2022年、メールマーケティング担当者は、メールキャンペーンごとに、より具体的なゴールを設定し、それを達成したかどうかを評価するための指標を綿密に設定する必要に迫れるでしょう。

2.メールアクセシビリティの向上

 アクセシビリティとは、障害者や高齢者なども含めた、あらゆる人が利用しやすいメールを考慮することです。メールのアクセシビリティはここ数年、大きなトレンドになっています。

 企業やブランドは、すべての顧客に対して、正しいメッセージが伝わるように、アクセシブルなメールを作成することが求められます。

 一般的によく使われる方法としては、視覚障害を抱える人や、屋外環境(明るい場所や暗い場所)においても、問題なくメールを読むことができるように、「色、コントラスト、文字サイズ、音声読み上げ」などに配慮してメールをデザインします。その他には、マルチデバイス対応や、低速回線利用者への配慮なども含まれます。

 近年、アクセシビリティを検証するためのツールが充実し、アクセシブルなメールを作成するのに適したメール配信システムも多く登場しています。2022年は、多くの企業やブランドが、アクセシブルなメールを作成するための投資をする年になると予測されます。

3.モバイル最適化

 近年、Webサイト訪問者の50%以上がモバイル端末からアクセスしています。しかしながら、メールキャンペーンについては、未だに5通に1通のメールがモバイルデバイスに最適化されていないとも言われています。

 モバイルファーストが当たり前の時代になりつつある今、メールマーケティングもそれに追いつかなくてはなりません。2022年、メールキャンペーンのモバイル最適化がさらに加速すると予測されています。

 もしまだ、モバイル最適化に取り組んでいないのであれば、メールにレスポンシブデザインを採用し、モバイル端末でも正しくメールを閲覧できるようにする必要があります。もうこれ以上、モバイル最適化を引き延ばすべきではありません。

 多くのメール配信システムがレスポンシブデザインなど、マルチデバイス表示に対応するための機能を標準装備しています。自社でモバイル表示に対応したメール作成が難しい場合には、メール配信システムを導入することで、簡単にモバイル最適化を実現することが可能です。

4.高度なメールパーソナライズ

 メールのパーソナライズは、読者とのエンゲージメントを高めるための方法として、2022年も引き続き重視されることになるでしょう。読者は自分と関連性の高いメールを求めています。それ以外の関連性の低い一斉配信メールは、削除されるか配信停止に繋がる可能性が高くなります。

 メールの種類、件名、コンテンツ、オファー内容、配信日時などを、読者ごとに細かくパーソナライズし、読者にとってより魅力的な内容のメールを送ることが一般化してくるでしょう。そのためには、読者の行動履歴データをメールマーケティングに反映させる必要があります。

 高度で複雑なメールパーソナライズを実現するためには、先にご紹介した人工知能を活用すると良いでしょう。分かりやすい例としては、AIレコメンドエンジンと連携することで、読者が閲覧した商品や、買い物カゴに入れ商品を、パーソナライズメールとして提案することができます。

 メールパーソナライズの重要性は日々高まっており、いま最も注目度の高いトレンドだと言えます。2022年は、メールの一部をパーソナライズするだけでなく、読者ごとに完全にパーソナライズされたメールを送ることに、多くの企業やブランドが注目することが予測されます。

5.マイクロセグメンテーション

 メール配信リストのセグメンテーションも引き続き大きなトレンドになり、必要不可欠なものとして定着することになるでしょう。メールのパーソナライズとセグメンテーションを高めることで、読者は自分のために送られてきた価値のあるメールだと感じられるようになります。

 しかし、2022年は、地域や性別など大まかな属性でセグメントすることから、さらに細かい属性でセグメントを行うマイクロセグメンテーションを採用する必要に迫られるでしょう。なぜなら前述した通り、読者は自分と関連性の高いメールだけを受け取りたいと思っているからです。

 そのためには、メール購読の登録時に収集した読者の属性に加えて、WebサイトやWebアプリなど他チャネルの行動履歴、購入履歴データも使ってメール配信リストのセグメント行う必要があるでしょう。人工知能を活用すれば、より正確で最新のデータを収集することができるため、効率的にマイクロセグメンテーションを行うことができます。

 ただし、他チャネルのデータをパーソナライズやセグメントに利用する場合は、収集したデータをメールマーケティングに利用することに同意を得ている必要があります。メールマーケティング担当者は、必ずこの点を確認しておきましょう。

6.ユーザー作成コンテンツ

 ユーザー作成コンテンツとは、商品レビュー、SNS投稿、ブログ投稿、動画投稿など、ユーザーが自分で作成してインターネット上に公開されているコンテンツのことです。ユーザー作成コンテンツをマーケティングに活用すること自体は新しいことではありませんが、メールマーケティングのコンテンツとしては、まだあまり活用されていません。

 2022年は、多くの企業やブランドがメールマーケティングにユーザー作成コンテンツを活用し始めることが予測されています。なぜならユーザー作成コンテンツがメールからのコンバージョンを促進することが大いに期待できるからです。消費者の大多数が、ユーザーが作成した商品レビューや評価を参考に購入の意思決定をしていることを考えれば、メールマーケティングにも当然活用すべきだと言えます。

 さらに、ユーザー作成コンテンツは、それ自体がメールのコンテンツになるため、毎回メールコンテンツのネタを探すのに苦労している場合にも、積極的に活用すると良いでしょう。

7.メールデザインの再構築

 2022年、多くの企業やブランドがメールのデザインを再構築することになるでしょう。メールから多くのコンバージョンを獲得し続けるためには、読者を興味を惹きつけるためのデザイントレンドをメールにも積極的に取り入れて行く必要があります。

 メールデザインにも取り入れやすい、最新のグラフィックやWebデザインのトレンドをいくつかご紹介します。

トレンドカラーの使用

 最新のトレンドカラーをメールのデザインにも取り入れましょう。背景色、見出し、アイキャッチ画像など目立つ部分にトレンドカラーを大胆に使用してみましょう。

ベリーペリ(VERY PERI)

 毎年、PANTONE社から発表されるカラー・オブ・ザ・イヤー。グラフィックデザイン、Webデザイン、ファッション、インテリアデザインなど様々な業界に大きな影響を与え、世界中のクリエーターが注目しています。2022年のトレンドカラーは、活気のある赤紫の色味を帯びたダイナミックで紫がかった淡いブルーの新色「ベリーペリ(VERY PERI)」が選定されました。

PANTONEカラーオブザイヤー2022・ベリーペリ(VERY PERI)の参考イメージ

引用元:pantone.com

落ち着いたアースカラー

 2022年のカラートレンドとして、自然を感じさせる落ち着いたアースカラーも大きな注目を集めています。近年、人々がPCやスマートフォンを利用する時間が長くなっています。目に優しいアースカラーをメールに取り入れることで、読者がメールを読む際のストレスを和らげて、メールの内容に集中してもらえる効果があります。

落ち着いたアースカラーの参考イメージ

引用元:wolfandson.net

ダークモード

 黒を基調とした背景色に白文字の配色を行うダークモードは、数年前から大きなトレンドになっていますが、メールにダークモードの配色を設定することも今後トレンドになるでしょう。暗い場所で明るい画面を見ると目に大きな負担が掛かります。メールの配信時間帯や、スマートフォン利用率、夕方から夜間にかけてメールを見ている読者が多い場合などを考慮しながら、ダークモードの採用を検討してみましょう。

ダークモードの参考イメージ

引用元:ja.wix.com

大胆なタイポグラフィ

 メールのアイキャッチ画像内のテキストや、タイトル見出しには、太くて大きなサイズのフォントを大胆に使用することがトレンドになっています。読者の視覚に強く訴えかけるとともに、言葉の持つ意味をダイレクトに伝える効果があります。ただし、使用するコピーは短く簡潔に、よく練られたメッセージであることが必要不可欠です。ただ単に、大きな文字にすれば良いという訳ではなく、フォントサイズとコピー内容のバランスが重要です。

大胆なタイポグラフィの参考イメージ

引用元:truedigital.co.uk

ホワイトスペースの確保

 ホワイトスペースとは、文字や画像などの要素が何も表示されていない余白スペースのことを指します。要素同士の間に十分な余白を持たせることで、見せたい要素を強調したり、高級感のある美しいデザインを作り出すことができます。近年、ホワイトスペースのトレンドはメールにも波及しています。特に注目させたい見出しテキストや、クリックしてもらいたいCTAボタンの上下には、十分なホワイトスペースを確保すると効果的です。

ホワイトスペースの参考イメージ

引用元:violin-rio.dance

スクロール・テリング

 スクロール・テリングとは、Webページ閲覧時のスクロール操作に連動して、ストーリー仕立てのコンテンツを次々に表示し、ユーザーの興味や理解を高める表現手法です。この手法は、メールコンテンツにも応用が可能です。メールに設定したコンバージョンを獲得するというゴールに向かって、ストーリーを語るようにテキストや画像をシンプルなシングルカラムレイアウトで順に配置していきます。特に複雑な理解が必要な商品やサービスをメールで紹介する場合には、スクロール・テリングはとても効果的です。

引用元:apple.com/jp

マイクロアニメーション

 マイクロアニメーションとは、ヒーローセクションやCTAボタンなどの特定部分(小さな範囲)に表示する、5秒以下の短いアニメーションのことを指します。主にマイクロアニメーションは、ユーモアのある一瞬の動きで人の心を掴み、視線誘導や、続きのコンテンツをスムーズに読み進めてもらうことを目的に使用されます。メールにマイクロアニメーションを入れる場合は、主要なメールクライアントが表示をサポートしているGIFアニメーションを使用し、ファイル容量が大きくなり過ぎないように注意しましょう。

引用元:rideshur.com

3Dと2Dのミックス

 ここ数年Webデザインやグラフィックデザインで多く見かけるようになった3Dグラフィックのトレンドは今も進行中です。2022年は、多くのクリエーターたちによってこのトレンドはさらなる進化を遂げるでしょう。3Dに、2Dのタイポグラフィやイラストレーション、アニメーションなどが複合的にミックスされ、3Dの臨場感と2Dの正統性をミックスした新しいデザインスタイルが多く登場するでしょう。

引用元:behance.net (Boston Dynamics Spot)

まとめ

 いかがでしたでしょうか。すぐに取り入れられそうなトレンドもあったのではないでしょうか。他にもAIの活用や、インタラクティブメールを最新トレンドとして予測している記事も多く見かけました。今回ご紹介させていただいたメールマーケティングのトレンドを参考に、2022年は何を重視すべきかをチーム内で検討し、メールマーケティング戦略を立ててみてください。

2022年のメールマーケティングのトレンド
1.新しい評価指標の採用
2.メールアクセシビリティの向上
3.モバイル最適化
4.高度なメールパーソナライズ
5.マイクロセグメンテーション
6.ユーザー作成コンテンツ
7.メールデザインの再構築
 -トレンドカラーの使用]
 -落ち着いたアースカラー
 -ダークモード
 -大胆なタイポグラフィ
 -ホワイトスペースの確保
 -スクロール・テリング
 -マイクロアニメーション
 -3Dと2Dのミックス

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