

メールを使ったリードナーチャリング…「送るだけ」になっていませんか?
獲得したリードに定期的にメールを送っているものの、「本当にリードの育成や成約につながっているのだろうか?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
メールでのリードナーチャリングで大切なのは、「誰に、どんな情報を、どのタイミングで届けるのか」を考え、相手の反応に合わせて、次の行動につながるコミュニケーションを設計することです。
本記事では、リードナーチャリングの基本的な意味やメリットについては詳しく説明しません。基礎から確認したい方は、「リードナーチャリングとは?効果的な戦略と合わせて紹介」をご覧ください。
今回はその実践編として、メールでリードを育成するための考え方から、具体的な設計手順、シナリオ例、よくある失敗、成果の測り方までを紹介します。
すでにメールでリード育成をしている方も、これから取り組む方も、自社なら「誰に、何を、いつ送るべきか」を考えながら読み進めてみてください。
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メールナーチャリングの仕組みづくりを |
メールでリードナーチャリングを行う際に、いきなり「どんな内容のメールを送るか」「どんなステップメールを設計するか」を考えてしまいがちですが、ちょっと待ってください。
まずその前に明確にしておきたいのが、「誰を育成したいのか」「その人は今、どんな状況なのか」「次にどんな状況になって欲しいのか」という3つのポイントです。
この3つが曖昧なままでは、届けるべき情報やタイミングを判断することが難しくなり、効果的なリード育成にはつながりません。
具体的なメールの内容やシナリオを設計する前に、まずは次の3つのポイントを確認してみましょう。
最初に考えたいのが、「誰を育成したいのか」です。
一口にリードと言っても、資料をダウンロードした人、ウェビナーに参加した人、Webサイトから問い合わせをした人、過去に商品を購入した人など、接点や興味・関心はそれぞれ異なります。
そのため、「保有しているリード全員」というような大きなくくりで考えるのではなく、どのような人を対象にリードナーチャリングを行うのかを明確にすることが重要です。
たとえば、「◯◯に関する資料をダウンロードした人」「◯◯のウェビナーに参加して商談化していない人」のように対象を具体化することで、その人にどのような情報を、いつ届ければよいのかも考えやすくなります。
対象を決めたら、そのリードが現在どのような状況にいるのかを考えます。
同じ商品やサービスに興味を持っている人の中でも、「情報収集をしている段階」と「複数の商品を比較している段階」では、必要としている情報が異なります。
また、同じ資料をダウンロードしたリードの中でも、その後のメールの開封やクリック、Webサイトでの行動などから、興味や関心がどのように変化しているかを追っていくことも大切です。
「このリードは今、何を知りたいのか」「何が次の行動を妨げているのか」を考えることで、届けるべき情報が見えてきます。
最後に考えたいのが、そのリードに「次にどんな状況になって欲しいのか」です。
リードナーチャリングの最終的な目的は、商談や購入につなげることですが、すべてのリードにいきなり商談や購入を促せばよいわけではありません。
まだ情報収集を始めたばかりのリードであれば、まずは課題についての理解を深めてもらう。すでに比較検討しているリードであれば、導入事例や商品・サービスの詳細を確認してもらう。このように、現在の状況に応じて「次に進んでほしい一歩」を設定します。
この一歩が明確になれば、「そのためには何を伝えるべきか」「どのタイミングで届けるべきか」も考えやすくなります。
これら3つのポイントを考えることが、メールナーチャリングを設計するための基盤となります。カスタマージャーニーマップも確認しながら、リード獲得から育成・商談・購入へとどのように進んでほしいのかを整理してみましょう。
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メールナーチャリングの仕組みづくりを |
メールナーチャリングでは、対象となるリードの状況や目指すべきゴールを整理したうえで、「誰に・何を・いつ届けるのか」を具体的に落とし込んでいきます。
ここからは、メールナーチャリングの設計方法を5つのステップに分けて見ていきましょう。
まずは、自社が保有しているリードの情報を確認し、メールを届ける対象を整理してセグメントしていきます。
リストを分ける際は、リードを獲得した接点だけでなく、業種・役職などの属性、興味のあるテーマ・課題、メールの開封・クリックなどの反応有無、Webサイト上での行動なども判断材料になります。
ただし、細かく分けすぎると運用が複雑化してしまうので注意が必要です。「この人たちは届ける情報を変えた方が良いか?」を基準に、メールの内容やシナリオを分ける必要がある単位でセグメントしてみましょう。
たとえば、同じ業務管理ツールに興味を持ったリードでも、「業務効率化のチェックシート」をダウンロードした人と、「製品の料金表」をダウンロードした人では、検討状況が異なると考えられるため、リストを分けて届ける情報を変えた方がよいでしょう。
一方で、同じ料金表をダウンロードした人を業種や役職などでさらに細かく分けても、届ける情報が変わらないのであれば、無理に細かく分ける必要はありません。
どのようにリストをセグメントするかは、その後のメール内容やシナリオを考えるための土台になります。時間をかけてもよいので、自社のリードに合った分け方を慎重に検討してみましょう。
リストをセグメントしたら、それぞれのリードにどのような情報を届けるのかを考えます。
ここで意識したいのは、「自社が届けたい情報」ではなく、「そのリードが今、知りたいこと、必要としていること」を起点にメールコンテンツを考えることです。
たとえば、まだ情報収集をしているリードであれば、課題解決のヒントやノウハウ、チェックリストなどが役立つかもしれません。一方、商品・サービスの比較検討をしているリードであれば、導入事例や機能、料金、他社との違いなど、検討を進めるための情報が必要になります。
まずはステップ1で分けたセグメントごとに、「この人たちは、何が知りたいだろう?」と考え、届けられそうなコンテンツを書き出してみましょう。すでに自社にある記事や資料、導入事例、動画などで使えるものがないかも確認してみてください。
届ける情報が決まったら、次に「いつ届けるか」を考えます。
メールを届けるタイミングは、こちらの都合で送るだけでなく、リードの行動や状況を起点に考えることが重要です。
たとえば、資料をダウンロードした直後、ウェビナー参加の翌日、メール内のリンクをクリックしたとき、一定期間メールに反応がないときなど、メールを届けるきっかけはさまざまです。
ステップ2で考えたコンテンツについて、「この情報は、どんなタイミングで届いたら役立つだろうか?」とリード側の目線で考えてみましょう。
ただし、リードの行動を起点にする場合でも、すぐにメールを送ることが適切とは限らないため、必要に応じて「資料ダウンロードから◯日後」のような時間経過も組み合わせながら、リードの状況に合ったタイミングを設定します。
「誰に・何を・いつ届けるか」が決まったら、それぞれをゴールに向けた一連のシナリオとしてつなげていきます。
まずは、ステップ2で考えたコンテンツと、ステップ3で考えたタイミングを書き出し、全体を俯瞰できるよう、リードに届ける順番に並べてみましょう。その際に、単純に一本道に並べるだけでなく、リードの反応によって次に届ける情報を変えることも考えます。
たとえば、メール内のリンクをクリックしたリードには、次の検討につながる情報を届ける、反応のないリードには別の切り口から情報を届けるなど、リードの行動や状況に応じた流れを設計します。
シナリオを考える際は、紙や付箋、スプレッドシートなどを使って、「リードの状態」「届けるコンテンツ」「タイミング」「反応した場合/しなかった場合」を書き出してみてください。実際に並べたり、順番を入れ替えたりしながら、ゴールまでの流れを整理してみましょう。
シナリオができたら、メールコンテンツや配信リストを準備し、実際の運用へと落とし込んでいきます。リードの反応やスコアなどを確認しながらセグメント配信を行うほか、自動配信やステップメールを活用して一部を自動化する方法もあります。
メールでリードを育成していくなかで、検討段階が進み、営業による個別フォローが必要な状態になったら、営業部門へとリードを引き継ぎます。
ここで重要なのは、担当者の感覚だけで「そろそろ営業に渡そう」と判断しないことです。メールへの反応やWebサイト上での行動などをスコアリングし、「◯点以上になったら営業に引き継ぐ」といった客観的な基準を決めておきましょう。
また、引き継ぐ基準をマーケティング部門だけで決めるのではなく、営業部門と事前に話し合っておくことも大切です。「どのような状態のリードなら個別フォローを始めるべきか」を双方で共有し、営業へスムーズに引き継げるようにしておきます。
営業へ引き継いだ後は、メールや電話などで個別フォローを行い、商談や成約を目指します。ただし、営業がアプローチした結果、まだ商談化には早いと判断されることもあります。その場合は、再びナーチャリングの対象に戻して再育成していきます。
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メールナーチャリングの仕組みづくりを |
メールでのリードナーチャリングでは、リードの状況によって、届ける情報やタイミング、次に目指すゴールも変わります。
ここからは、よくある3つのケースを取り上げ、それぞれのリードを「次の一歩」へ進めるためのシナリオ例を紹介します。
資料をダウンロードしたリードは、そのテーマに関心を持っているものの、すぐに商品・サービスの比較検討や商談へ進むとは限りません。まずは資料のテーマに関連する情報を届けながら、課題への理解や関心を深めてもらうようなシナリオを考えてみましょう。
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◎ゴール:業務効率化に関する具体的な課題や解決方法について理解を深めてもらう スタート:資料ダウンロード ※配信内容やタイミングは一例です |
このように、資料ダウンロードのような明確な起点があり、その後に届けたい情報の流れもある程度決まっている場合は、ステップメールを活用すると効率的です。
配信後はメールへの反応を確認し、反応があったリードには関心度に合わせた次の情報を届け、反応がないリードには別の切り口からアプローチするなど、その後の対応を分けていくことが大切です。
ウェビナーに申し込んだリードへのナーチャリングは、開催後から始まるわけではありません。申し込みから開催日までの期間にも、テーマに関する情報を届けて関心を高めておくことで、当日の参加やその後の行動につなげやすくなります。
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◎ゴール:ウェビナーへの参加を促し、参加後の関心に応じた次の行動につなげる スタート:ウェビナーに申し込む [不参加者] ※配信内容やタイミングは一例です |
このように、ウェビナーでは申し込みから開催後までの流れをひとつのシナリオとして考え、開催前から継続的に情報を届けていきます。また、参加・不参加やアンケートの回答内容、メールへの反応などからリードの関心を確認し、その結果に応じて次の対応を分けていくことが大切です。
以前はメールへの反応があったリードでも、時間の経過とともに関心が薄れ、メールを読まなくなることがあります。このような休眠状態のリードに対しては、そのまま同じメールを送り続けるのではなく、再び関心を持ってもらうためのシナリオを考えてみましょう。
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◎ゴール:休眠リードの関心を呼び戻し、再びリード育成につなげる スタート:一定期間メールへの反応がない ※配信内容やタイミングは一例です |
休眠リードといっても、過去に問い合わせをした人、ウェビナーに参加した人、以前はメールによく反応していた人、一度も反応していない人など、それぞれ過去の行動や関心度は異なります。そのため、すべての休眠リードに同じメールを送るのではなく、適切にセグメントして、それぞれに合った情報を届けることが大切です。
また、再度アプローチを行っても一向に反応のないリードに対しては、通常の配信対象から外したり、配信頻度を下げたりするなど、リストを整理することも検討しましょう。「せっかく獲得したリードだから」と反応のない相手にメールを送り続けると、配信コストがかさむだけでなく、配信リストの反応率やメールの配信品質に影響する可能性もあります。
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メールナーチャリングの仕組みづくりを |
メールを定期的に送っていても、それが必ずしもリードの育成につながっているとは限りません。
ここでは、メールナーチャリングでよくある7つの失敗例と、その改善方法を紹介します。自社のメール配信やシナリオに当てはまっている部分がないか、チェックしてみましょう。
資料ダウンロードやウェビナーなどで獲得したリードを、その後ほとんどアプローチせずに放置していないでしょうか。
「今すぐ商談にはつながらないから」「次に何を送ればよいか決まっていない」といった理由から、獲得したリードが活用されずに眠ってしまうケースは少なくありません。
何もアプローチしなければ、育成どころか自社のことを忘れられてしまいます。リードを獲得する前に、その後どのような情報を届け、次のステップへつなげるかを決めておきましょう。
保有しているリード全員に、いつも同じ内容のメールを送っていないでしょうか。
リードによって、はじめの接点や興味のあるテーマ、検討状況は異なるため、全員に同じ情報を届けても、自分に関係のないメールとして受け取られてしまう可能性があります。それが続けば、メールへの関心が薄れるだけでなく、配信停止や迷惑メール報告につながることもあります。
まずはリードを適切にセグメントし、それぞれの興味や状況に合った情報を届けるようにしましょう。
ステップメールの配信間隔を、「3日後・7日後・14日後」のようになんとなく決めて、その後そのままにしていないでしょうか。
最適な配信間隔は、資料ダウンロードなどの起点となる行動、届ける情報、リードの状況によって異なるため、一概に「何日後が正解」とは言えません。はじめに配信間隔を設定する際は、リードの立場になって、情報が必要になるタイミングを考えてみましょう。
配信後はメールの開封やクリックなどの反応を確認しながら、配信間隔も定期的に見直し、シナリオごとに適した間隔を探っていくことが大切です。
「リードに役立つ情報を提供しているつもりでも、振り返ってみると自社の商品やサービスの話ばかりになっていた」ということは意外とよくあります。
新機能の紹介、商品のメリット、キャンペーンのお知らせなど、自社にとって伝えたい情報が、必ずしもそのときリードが知りたい情報とは限りません。
メールの内容を考える際は、「自社が伝えたい情報」だけでなく、「このリードは今、何を知りたいだろう?」という視点から一度見直してみることが大切です。課題解決に役立つノウハウや他社事例なども交えながら、リードの状況に合った情報を届けていきましょう。
リードに役立つ情報を届けることに意識が向きすぎて、「メールを読んだ後に何をしてほしいのか」が曖昧になっていないでしょうか。
メールを読んでもらうこと自体が目的になる場合もありますが、関連記事を読む、資料をダウンロードする、ウェビナーに申し込むなど、その先の行動につなげたい場合は、「次に何をしてほしいのか」を明確にすることが大切です。
メールを作成する際は、リードに次に取ってほしい行動を決め、それにつながるCTAを設定しましょう。ただし、いきなり商談や購入を促すのではなく、その時点のリードにとって無理のない「次の一歩」を設定することがポイントです。
メールを配信した後、開封やクリック、CVなどの反応を確認せず、次のメールを送り続けていないでしょうか。
リードの反応を確認することで、興味のあるテーマや検討状況の変化を捉え、その後に届ける情報やシナリオを見直すことができます。また、反応をスコアリングすれば、営業に引き継ぐタイミングを判断する材料にもなります。
反応を確認しないまま配信を続けていると、関心が高まったリードへアプローチするタイミングを逃してしまう可能性があります。
メールを配信して終わりにせず、リードの反応をその後の育成や営業への引き継ぎに活かしていきましょう。
一度作成したメールやシナリオを、「特に問題なく配信できているから」「なかなか見直す時間がない」と、そのまま何年も使い続けていないでしょうか。
シナリオはすべて一から作り直す必要はありません。まずは反応が落ちているメールがないか、紹介している情報が古くなっていないか、リンク切れがないかなど、気になるところから確認してみましょう。
シナリオは一度作って完成ではありません。小さな見直しと改善を積み重ねながら、成果につながるシナリオへと育てていきましょう。
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メールナーチャリングの仕組みづくりを |
メールナーチャリングは、メールを配信して終わりではありません。配信結果をもとに成果を測定し、リードの育成や選別、メールやシナリオの改善につなげていくことが大切です。
効果測定を行うためには、まず「何をもって成果とするか」を決めておく必要があります。
メールナーチャリングの目的は、最終的には商談や購入につなげることですが、すべてのシナリオで商談や購入だけを成果として見る必要はありません。
たとえば、情報収集段階のリードに対するシナリオであれば、メール内のリンクのクリックや関連資料のダウンロード、比較検討段階であれば、問い合わせやトライアル申込、個別相談申込などが成果を測る指標になるでしょう。
このように、シナリオごとに「どのような状態になったら成果としてカウントするのか」「そのために見るべき指標は何か」をあらかじめ決めておくことが重要です。
メールナーチャリングでは、リード一人ひとりの反応を記録し、その後の育成や選別に活用することも重要です。
メールの開封やクリック、資料ダウンロード、Webサイト上での行動などをスコアリングすることで、リードの関心や検討状況を数値として捉え、次のシナリオへ進めたり、営業へ引き継いだりするといった判断につなげることができます。
多くのリードを扱っている場合は、メール配信システムから取得したリードごとのクリックなどの反応をCRMやSFAに蓄積し、スコアリングに活用する方法があります。また、MAを活用して、こうしたデータの蓄積からスコアリングまでを自動化することも可能です。
効果測定で得られた結果をもとに、メールの内容やシナリオを改善していくことも重要です。
たとえば、開封率が低ければ件名や配信タイミング、クリック率が低ければメールの内容やCTAなど、それぞれの指標を確認しながら改善すべきポイントを探していきます。
また、メール単体だけでなく、シナリオ全体で反応の推移を見ることも大切です。途中から反応が低下している場合は、メールを届ける順番や配信間隔なども見直してみましょう。
大切なのは、一度作ったシナリオをそのまま使い続けるのではなく、配信結果をもとに少しずつ改善していくことです。
メールナーチャリングで大切なのは、ただ定期的にメールを送ることではありません。「誰に・何を・いつ届けるのか」を考え、リードの状況や反応に合わせて、次の行動につなげていくことが重要です。
まずは自社のリードを整理して、届ける情報やタイミングを考えるところから始めてみましょう。
本記事で紹介した内容を参考に、メールを送る仕組みから一歩進んで、自社のリードを「育てる仕組み」を作っていきましょう。
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