メールマーケティングにおいて、メールのクリック率(CTR)は重要な指標のひとつであり、メールの件名、キャンペーン内容、コピーライティング、掲載画像などがユーザーを惹きつけるのに有効であったかどうかを判断する際に役立ちます。
メールのクリック率が高ければ、コンバージョンや見込み顧客を獲得できる可能性も高くなるため、収益にも大きな影響を及ぼします。では、一体どうすればクリック率を高めることができるのでしょうか?
本記事では、メールのクリック率を高めるために、今すぐに始められる12の方法をご紹介します。
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メールのクリック率とは、あるメールキャンペーンにおいて、メールを受信した読者のうちの何パーセントが、メール内に記載されたURLリンク(テキストリンク、CTAボタン、リンク付きの画像など)をクリックしたかを示す指標です。
クリック率は、メール内のリンクがクリックされた回数をメールの総配信数で割ることで算出できます。
メールのクリック率は、業界、業種、メールの種類によっても異なりますが、平均クリック率が2〜4%であれば良好なクリック率と言えるでしょう。
ただし、他の企業とクリック率を比べて安心していてはいけません。それよりも、自社のメールのクリック率がキャンペーンを重ねるごとにどのように推移しているかに焦点を当てるべきです。自社のデータに注目し、メールを最適化し続けることが重要です。
常にクリック率の向上を目指して、メールを最適化し続けているのであれば、平均的なクリック率の水準を満たすことをあまり気にする必要はありません。
メールのクリック率を高める方法は、皆さまのメールマーケティングの現状によって異なります。これからご紹介する方法の中で、まだ実践できていないものがあれば、ぜひ積極的に取り組んでみてください。
定期的にメールの配信リストを整理して、本当に興味を持っている読者にのみメールを送るようにしてください。全く反応の得られないアドレスにメールを送り続けていると統計データが歪んでしまい、正確なクリック率を計測することができません。
不要なアドレスを除外することで総配信数が減るため、自ずとクリック率は高くなります。これが正確な現状のクリック率になります。配信リストを整理することをスタート時点として、そこからクリック率を上げる施策に取り組んでいきましょう。
また、健全な配信リストを使用することで、メールプロバイダーからの送信者評価が向上するため、メールの配信能力(メール到達率)も高まります。
メールと読者とのエンゲージメントを高め、メールのクリック率を高めるためには、読者がメール購読フォームに登録する前に、期待値を設定しましょう。配信頻度やどのような内容のメールが届くのかを率直に伝えることで、読者に期待を持たせ、本当に興味を持っている読者を配信リストに加えることができます。バックナンバーの掲載なども積極的に活用すると良いでしょう。
ただし、メール購読フォームで期待値を設定した場合、配信するメールは約束どおりの内容であることが重要です。急に配信頻度やメールの内容を変更してしまうと、読者とのエンゲージメントが下がり、クリック率にも影響を及ぼします。下手をすれば迷惑メールとして認識される場合もありますので注意しましょう。
全てのメールには、具体的な目的を設定する必要があります。そして、目的は1つに絞ることが効果的です。読者にとってもらいたい行動(CTA)を1つだけ決めましょう。たくさんのCTAを設定してしまうと、読者は何をして欲しいのか分からなくなってしまい、クリック率が下がってしまいます。
1つの明確な目的を設定したら、それを達成するために必要な魅力的なコピーや画像を作成し、CTAにつながるようなメールの内容に仕上げていきましょう。そうすることで、読者は迷うことが少なくなり、クリック率を高めることができます。
悪い例としては、メールにWebサイトのナビゲーションヘッダーを入れるなど、メールの目的とは関係の無い複数のリンクをメール内に散りばめることが挙げられます。目的以外の部分に、読者の気が向いてしまう機会を与えてはいけません。
読者によって興味の対象は異なります。メール配信を行う際は、配信リストをセグメントし、メールの内容をパーソナライズしましょう。それぞれセグメントした読者ごとに、興味を持ちそうな内容のメールを送信することで、読者の関心は一気に高まり、クリックしてもらえる確率は当然高くなります。
逆に、全ての読者に同じ内容のメールを一斉送信した場合、誰も惹きつけられないリスクがあります。すべての読者に全く同じアプローチをすると、読者に伝えたいメッセージが弱くなるため、クリック率を上げることは難しくなるでしょう。
メールをセグメント&パーソナイラズするには、以下のようなデータを活用することができます。
※セグメントに使えるデータを配信リストやデータベース上に保持している必要があります。まずは使えるデータの有無を確認しましょう。
読者のステータスや行動履歴に合わせて、自動的にメールを送信するステップメールやオートメールを利用することで、クリックされる確率の高い、読者にとって興味の高いコンテンツを提供することができます。
メールを自動化すれば、読者がWebサイトで取った行動履歴の日付などを起点として、読者ごとにリアルタイムにパーソナライズされたメールを送信することができます。通常のメールに比べて、即時性や個別対応に優れているため、読者にとって価値の高いメールとなり、高いクリック率が期待できます。
例えば、クリック率を高めるメールの自動化には以下のようなものがあります。
ウェルカムメール
例:会員登録日を起点に、次回の注文で使える割引クーポンを入れて1日後に自動配信。
カゴ落ちメール
例:カゴ落ちした日を起点に、カゴ落ち商品と送料無料クーポンを入れて3日後に自動配信。
お気に入り商品リストメール
例:お気に入り登録商品の在庫が1つになったタイミングで、通知メールを自動配信。
再入荷通知メール
例:再入荷通知登録した商品が再入荷したタイミングで、通知メールを自動配信。
誕生日メール
例:読者の誕生日月になったタイミングで、期間限定の割引クーポンを入れて自動配信。
これは当たり前のことだと思うかもしれませんが、メールの件名と本文の内容は一致するようにしてください。いくら魅力的な件名を作成して、メールを開いてもらったとしても、本文の内容にギャップがあったら読者はがっかりしてしまいます。メールに対する期待値や信用は一気に下がってしまい、クリック率も下がるでしょう。
逆に、件名と本文の内容がしっかり合っていれば、読者は迷うことなくCTAまで辿り着き、クリック率を高めることができるでしょう。基本的なことではありますが、とても大切なことです。件名を誇張し過ぎたり、何度も書き換えたりしているうちに、本文の内容と合わなくなっていることがありますので注意してください。
メールを配信する前には、件名と本文にギャップがないか最終チェックをしましょう。
メール内の見出しは、読者にとって魅力的になるように時間を掛けて作成しましょう。多くの読者はメールを開いた時に、まず初めに見出しに目が止まります。そして、見出しの内容に興味を惹かれれば、その下のコンテンツを読み進めてくれるでしょう。
メールのコンテンツを多く読んでもらえれば、それだけ行動を起こす可能性が高くなりクリック率も高まります。読者の心に響くような魅力的な見出しを作成するためには、以下のようなポイントを意識すると良いでしょう。
メール内に掲載する画像は、メールの魅力やクリック率を高めるための重要な要素となります。ただし、メールに画像をたくさん掲載すれば良いというものではありません。適切な画像を掲載する必要があります。
適切な画像とは、メールの目的を達成するために、メールの内容を補足し、読者の興味を惹いて、CTAまで誘導するために役立つものでなければなりません。特にファースビューに表示される画像は、メールの印象を大きく左右するため、慎重に選ぶようにしましょう。
また、HTMLメールで画像を掲載する場合、いくつか注意すべきポイントがあります。
HTMLメールで画像を掲載する際のポイントや注意点については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。ぜひ一度チェックしてみてください。
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人はボタンを見ると、それは押すものだと自然に認識し、さらに押してしまいたいという衝動にも駆られます。従ってメールのクリック率を高めたいのであれば、CTAにはテキストではなくボタンを選択するべきだと言えます。以下、CTAボタンを作成する際のポイントをいくつかご紹介します。
ほとんどのメールクライアントは、デフォルトで画像を表示しません。そのため、CTAボタンを画像にしていた場合、読者に全く見えていない可能性があります。CTAボタンは、画像が非表示の状態でも確実に表示されるようにHTMLを使って作成しましょう。ボタンの装飾にはCSSを使用します。
CTAボタンの色については、それぞれの企業やブランドのイメージカラーがあるため、この色が最適という答えをここで提示することはできません。CTAボタンの色を決める際の参考になるのは、Webサイトで使用しているアクセントカラーやメインカラーです。メールのCTAボタンにも同じ色を使用してみると、自然な印象に仕上がりやすくなります。A/Bテストを繰り返しながら、最もクリック率が高くなるCTAボタンの色を検証してみてください。
CTAボタンに表示するテキストは、具体的な行動を促すものでなくてはなりません。曖昧な表現や、長文になってしまってはいけません。シンプルで分かりやすいテキストであることが重要です。また、ボタン周辺にあるマイクロコピーもクリック率を高めるための重要な役割を果たします。CTAボタンのテキストとマイクロコピーの2つをセットにして検討しましょう。
悪い例
良い例
メールのクリック率を高めたい場合、逆ピラミッド型のレイアウトを使ってみましょう。逆ピラミッド型のレイアウトは、読者を惹きつけ、行動を起こさせるためのレイアウト手法です。メールの上部に最も読者の興味を惹く画像や見出し、中間部に詳しい説明テキスト、下部にCTAボタンを掲載します。
メールから気を散らす要素を排除した、シンプルな逆ピラミッド型のレイアウトは、読者の視線を自然とCTAボタンへと誘導するため、複雑なレイアウトに比べて、クリックされる可能性が高くなります。
メールのクリック率を高めるには、メールを送信する頻度、曜日、時間帯も重要な要素です。ターゲットとなる読者やコンテンツの内容によって最適な配信頻度やタイミングは異なります。
メールの頻度は、少な過ぎると忘れられてしまい、多過ぎると迷惑メールフォルダに入ってしまう可能性があります。例えば、現在の2週間に1回の頻度でメールを送信している場合、1週間に1回の頻度に変更してみて、クリック率の変化を見てみましょう。
メールを送信する曜日や時間帯に関しては、メールの分析機能や、Webサイトのアクセス統計を分析することで、読者がメールを開いて行動を起こす可能性の高い曜日と時間帯を特定することが可能です。
モバイルからメールを開いた読者のクリック率を落とさないためには、モバイルフレンドリーなメールを作成する必要があります。特にBtoCのビジネスの場合、多くの読者が最初にモバイル端末、あるいはモバイル端末のみでメールを見るようになっています。
まだメールをモバイル表示に最適化していないのであれば、モバイル対応を行うことでクリック率を大幅に高められる可能性があります。最近では、多くのメール配信サービスがモバイル対応のメール作成機能を提供しています。まだモバイル対応を実施していないのであれば、これは絶好の機会です。ぜひ挑戦してみてください。
いかがでしたでしょうか。メールのクリック率を高めるためには、色々な要素が関係していることがお分かりいただけたかと思います。今回ご紹介した方法の中で、まだ実践できていないものがあれば、1つずつ試してみてください。
メルマガのクリック率を高める12の方法 |
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