昨今、新規顧客の獲得と関係強化の方法として、Instagramなどのソーシャルメディアを活用した新しいマーケティング手法が注目を集めています。そんな中で、旧来からあるメールマーケティングを今後も活用する価値はあるのでしょうか?その答えはYESです。
本記事では、マーケティングを行う上で、今後もメールマーケティングは無視することのできない必要不可欠なツールであり、投資し続ける価値があることを証明する10の事実を統計データと共にご紹介します。
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【目次】
メールは、1960年代にメッセージを送るための学術的な研究から始まり、今では世界中の人たちが利用する情報伝達手段として普及しました。
Radicati社の「Email Statistics Report, 2020-2024」調査レポートによると、2020年にアクティブなメール利用ユーザーは世界中で40億人に達し、2024年には44億人に達すると言われています。これは世界人口の半分に当たる数字です。
引用元:radicati.com Email_Statistics_Report,_2020-2024_Executive_Summary.pdf
この統計データは、今後もメールマーケティングは無視することのできない有効なマーケティング手段であることを明確に示しています。先進国であれば、メールの普及率はさらに高くなり、ほとんどの人がメールを利用していることでしょう。
皆さんの読者も当たり前のようにメールを使っているという事実をしっかり認識することから、メールマーケティングの戦略を立ててみてください。
メールは利用ユーザーの増加だけでなく、利用時間においても最も長いという統計データがあります。令和2年度に総務省が行った調査によると、平日における10代から60代の全世代のインターネットの平均利用時間が168.4分、その中で最も利用時間が長かった項目は、メールであるという報告がなされました。
【令和2年度】インターネットの利用項目別の平均利用時間(平日・全世代)
「メールを読む・書く」が40.8分、「動画投稿・共有サービスを見る」が38.7分、「ソーシャルメディアを見る・書く」が37.9分、「ブログやウェブサイトを見る・書く」が24.6分、「オンラインゲーム・ソーシャルゲームをする」が18.0分、「VODを見る」が11.3分、「ネット通話を使う」が3.8分という結果になっています。
Instagramなどのソーシャルメディアを利用する人が急速に増えている中でも、旧来からあるメールは人々にとって必要不可欠なツールとして、世代を問わず日常的に利用され続けています。つまり、いま企業が情報を発信する手段として、メールを活用しない手はありません。
メールのパーソナライズ、自動化、効果測定など、本格的にメールマーケティングを実施し、顧客ごとに最適な情報発信を行いましょう。企業にとってメールマーケティングは、低コストで高い効果が見込める、有効なマーケティング手法だと言えます。
出典:「令和2年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(総務省)(https://www.soumu.go.jp/main_content/000765258.pdf)を加工して作成
Radicati社の「Email Statistics Report, 2020-2024」調査レポートによると、全世界で毎日3060億通以上のメールが送受信されています。この数字は2024年には3610億通に達すると予想されています。
引用元:radicati.com Email_Statistics_Report,_2020-2024_Executive_Summary.pdf
この統計データは、メールマーケティングが成長し続けていることを示しています。新しいマーケティング手法が次々に生み出され、読者にアプローチする手段が増えているにも関わらず、メールマーケティングが衰退することはありません。メールは依然として人気のあるコミュニケーション手段の1つであることは明らかです。
メールマーケティングの大きなメリットの1つに投資収益率(ROI)の高さがあります。メールマーケティングを上手く活用している企業は、大きな利益を上げています。
「DMA 2019 Email Tracker」の調査レポートによると、メールマーケティングに1ドル費やすごとに、平均42ドルのリターンが期待できると言われています。これは4,200%という驚異的なROIを実現していることになります。
このようにROIが高いことから、多くのマーケティング担当者がメールマーケティングを積極的に活用しているという事実にも納得ができます。ビジネスを安定して継続・成長させて行くための方法として、メールマーケティングは最も効果的な選択肢の一つなのです。
引用元:dma.org.uk
メールマーケティングを上手く活用することで、企業と顧客との間に繋がりや信頼関係を築き、エンゲージメントを強化することができます。
「Content Marketing Institute 2020」の調査レポートによると、コンテンツマーケティング担当者の90%が、コンテンツの価値や効果を測定するために追跡する指標として、メールのエンゲージメントがトップだと回答しています。
引用元:contentmarketinginstitute.com 2020_B2B_Research_Final.pdf
メールのエンゲージメントを測る代表な指標としては、「開封率」「クリック率」「配信停止率」などが上げられます。それぞれの指標を細かく分析すれば、送ったメールのエンゲージメントが高かったのか低かったかを判断することができます。
開封率、クリック率、配信停止率のパーセンテージを分析すれば、配信リストのセグメントと、メールコンテンツの内容の関連性が適切であったかを測定することができます。
このようにメールマーケティング担当者は、メールエンゲージメントの指標に注目して、顧客との間に強いエンゲージメントを生み出すことを目標にしなければなりません。
セグメントメールとは、配信リストから対象となるユーザーを絞り込んでメールを送信するマーケティング手法です。データベースをセグメント化することで、メールを送るユーザーがより明確になります。セグメントごとにメールの内容を変えることで、よりユーザーの趣向に合ったメールを送ることができます。
セグメント化されたメールのクリック率は、セグメント化されていないメールの2倍にもなるそうです。また、「Campaign Monitor, 2019」のレポートによると、セグメントメールの利用により、収益が760%も増加したと言う報告もあるほどです。
クリック率が高まると言うことは、企業やブランド、WebサイトやECサイトへの注目が高まることであり、より多くの収益につながることになります。
引用元:campaignmonitor.com
メールの件名やメールコンテンツをユーザーごとにパーソナライズすることで、顧客に特別感を与えることができます。
SalesCycle社の調査レポートによれば、メールをパーソナライズを使用する理由のトップ3は、開封率の向上(82%)、CTRの向上(75%)、顧客満足度の向上(58%)だと言われています。
引用元:salecycle.com
自分のために特別に作成されたようなパーソナライズメールには、88%のユーザーが好意的に反応する可能性が高いと回答しています。常に配信リストをセグメント化し、パーソナライズされたメールを送るように心掛けましょう。
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読者は、自分が好意にしているブランドやお店からのプロモーションメールを受け取りたいと思っています。
「Statista 2017」の調査レポートによれば、49%の消費者が1週間に1回の頻度でメールを受け取りたいと回答しています。
この統計データは、メールマーケティングにおいて、メールを送る頻度を検討する際の参考になります。
ただし、前提条件として、顧客エンゲージメントが高く、セグメント&パーソナライズされたメールを送る必要があることは注意してください。
引用元:statista.com
メールマーケティングを成功させるためには、モバイルでの閲覧を考慮したモバイルフレンドリーなメールの作成が必要不可欠です。
Adobe社の調査レポートによれば、メールをチェックする端末の81%がスマートフォン、74%がデスクトップ、21%がタブレット、2%がスマートウォッチだと回答しています。さらに、スマートフォンユーザーの88%が定期的にメールをチェックしているとういデータもあります。この統計データはメールをモバイル用に最適化する必性を裏付けています。
それにも関わらず、未だにモバイル最適化を軽視しているようなメールを見かけることは少なくありません。SuperOfficeの調査レポートによれば、5件のメールのうち1件がモバイル用に最適化されていませんでした。
メールがモバイル用に最適されていない場合、メールは無視されたり、削除、配信停止される可能性が高くなります。その反対に、モバイルフレンドリーなメールは多くの収益を生み出す可能性があります。
まだモバイル最適化に取り組めていないメールマーケティング担当者のために、モバイルフレンドリーなメールを簡単に作成するヒントを2つ紹介します。それは「レスポンシブデザイン対応メールの作成」と「件名・プリヘッダーテキストはモバイルを意識して書くこと」です。
どちらの方法も費用対効果の高いメールマーケティング戦略であり、多くのメール配信ツールには標準で装備されています。
レスポンシブデザイン・プリヘッダーテキスト機能を標準装備! |
引用元:slideshare.net / superoffice.com
近年、ソーシャルメディアマーケティングに多くの注目が集まり、メールマーケティングの価値に疑問を抱く風潮も見られますが、メールマーケティングの価値が下がっているわけではありません。
売上促進するという観点で見れば、ソーシャルメディアよりもメールマーケティングの方が売上につながるという統計データも出ています。
消費者の60%がお気に入りブランドのメールマガジンを購読しているのに対して、ソーシャルメディアでブランドをフォローしてお得な情報を得ようとする消費者は20%であることも分かりました。
そして、メールマガジンを受け取った消費者の60%が、メールマガジンをきっかけに商品を購入したと回答しています。その一方で、ソーシャルメディアに表示される購入ボタンをきっかけに商品を購入すると回答したのは12.5%でした。
投資収益率(ROI)という観点で見ても、メールマーケティングは高いROIを実現しているのに対して、ソーシャルメディアでROIを正確に把握することは難しく、それぞれの企業がROIを測る方法を模索しているのが現状です。
ソーシャルメディアは、ブランド認知度を高めたり、Webサイトにアクセスをもたらすのに優れたツールであって、メールマーケティングとは異なるツールです。お互いに置き換えて比較すべきものでもありません。それぞれの特徴を生かしながら、販売促進へ繋げる戦略を考えましょう。
引用元:optinmonster.com
カゴ落ちメールとは、ショッピングサイトで一旦商品を買い物カゴに入れたのに、商品を購入せずにサイトを離脱したユーザーに対して送るフォローアップメールのことです。
baymard社の調査レポートでは、カゴ落ち率の平均は69.8%とという統計データを出しています。これは非常に多くの人が購入を完了せずにサイトを離脱していることを示す驚るべきデータです。
カゴ落ちメールを送信することで、何らかの理由でサイトを離脱したユーザーを呼び戻すことができます。SalesCycleの調査レポート「2019 Retail Ecommerce Remarketing Report」では、カートから離脱したユーザーの87%が、カゴ落ちメールを受け取ったことをきっかけに「再び購入を検討する」と回答しています。
例えば、カゴ落ちメールに、送料無料クーポンや10%の割引のオファーが含まれていたとしたらどうでしょう?カゴ落ちしたユーザーは、購入見込みの高いユーザーです。カゴ落ちメールは収益につなげるための最も効果的なメールマーケティング手法の1つだと言えます。
引用元:baymard.com / salecycle.com
メール送信の自動化とは、ユーザーの行動やステータスなどに基づいて、システムが自動的に送信するメールのことです。
一般的な自動送信メールとしては、商品購入時に送信される「注文確認メール」や、会員登録時に送信される「ウェルカムメール」などがあります。その他には、ユーザーの行動に基づいて送信される、アップセルメール、レコメンドメール、カゴ落ちメールなども、データベースと連携することで自動的に送信することができます。
FORRESTER社の調査によれば、自動送信メールを使った販売促進メールは、4倍の収益と18倍の利益を生み出すことができるそうです。
また、GetResponse社の調査レポートによれば、調査を行った専門家の30%が、マーケティングオートメーションの最大のメリットは時間の節約だと回答しています。メール送信の自動化には事前の準備とコストが必要ですが、その見返りとして節約できる時間は非常に大きなものになります。
引用元:gr-dms.s3.amazonaws.com email-marketing-and-marketing-automation-excellence-2018.pdf
メールの自動送信を行うためのトリガーは、会員登録、購入履歴、ログイン履歴、アクセス履歴、契約日、契約満期日、お気に入り商品登録情報など様々なものが考えらます。きっと皆さんの企業にもトリガーに使える情報が眠っているはずです。アイデアを働かせて、メール送信の自動化に取り組んでみてください。
引用元:forrester.com
いかがでしたでしょうか。メールマーケティングを行う上で、知っておくべき10の事実をお伝えしました。
メールマーケティングで知っておきべき10の事実
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これらの事実は、メールマーケティングが皆さんのビジネスに大きく貢献できることを示しています。もし、貴社のメールマーケティングが上手く行っていないと感じているのであれば、今すぐメールマーケティング戦略の最適化を行ってみてください。
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