ランディングページにも必須!コンバージョン率最適化・CROとは

ランディングページにも必須!コンバージョン率最適化・CROとは

 デジタルマーケティングでは、コンバージョンに関わる施策が最も重要視されます。近年コンバージョンを語るうえで『CRO』という言葉が日本でも徐々に浸透しつつあります。今回は『CRO』とは何か、そしてコンバージョンとは何かも改めてご説明します。

『CRO』とは

 『CRO』とは『Conversion Rate Optimization』つまり『コンバージョン率最適化』を意味します。サイトを最適化して訪問者がコンバージョンしやすくする・つまり特定の行動を完了しやすくするプロセスを意味します。

コンバージョン率とは

 オンラインマーケティングにおけるコンバージョン率とは、「皆さんが顧客・ユーザーに対して要望するアクション」をコンバージョン・ポイントと定め、顧客・ユーザーがアクションを行なってくれた率を意味します。この「要望するアクション」というものは、サイトやサービスごとに異なり、多くの形態をとります。

 例えばECサイトなら「製品の購入」もしくは「会員登録」など、当社のようなB2B向けウェブサービスの場合は「申し込み」「資料請求」、そして「無料お試し申し込み」などが該当します。「メルマガ会員登録」も一般的なコンバージョン・ポイントといえるでしょう。一般的な企業などの利益獲得を目的としたウェブサイトには必ずこうしたコンバージョン・ポイントが存在します。

 広告、ソーシャル・ネットワークやメルマガなどのあらゆるウェブ・キャンペーンの効果の重要な指標として「コンバージョン率」が用いられます。コンバージョン率は「訪問者の人数もしくはページビュー数などに対するコンバージョンに達した数の割合」として求められます。

 つまり「コンバージョン率」は「目標を達成した割合」を示すため重要な指標となるわけです。当然コンバージョン率が高ければ、そのキャンペーンは成功したといえます。

コンバージョン率最適化・『CRO』に欠かせない要素

 コンバージョン率最適化とは、コンバージョン率を高めるテクニックです。マーケティングにまつわる調査も行う英国メディア『Econsultancy』の最新レポートよれば、『CRO』は主に8つの要素から構成されるといわれています。

『CRO』を構成する8つの要素

  1. ABテスト
  2. カスタマージャーニーの分析・理解
  3. 顧客からのフィードバック・アンケートの実施
  4. コピー(見出し)の最適化
  5. カート放棄(カゴ落ち)分析
  6. セグメンテーション
  7. 構造化アプローチを持つ
  8. 上記の相補的な選択を使用する

 これらの中から重要な3つの要素について詳しく説明します。

1.ABテスト

ABテスト

 ABテストとは、同じ目的をもった2つの異なるランディングページの成果の違いを比較するテストです。ランディングページにそれぞれ別の要素を配置します。たとえば1つは明るい緑色のCTAボタンを設け、もう1つのLP(ランディングページ)のボタン色は赤にします。訪問者の半分にはどちらかのページを、もう半分には別のページを提示させ、どちらのコンバージョン率が高いかをテストします。

 この結果、もし効果に違いが見られれば「CTAボタンの色はコンバージョンに影響を与える」ことがわかり、より優れた方を採用することができます。もちろんボタンだけではなく、見出しや製品画像のサイズ、テキスト量や訴求内容、フォントサイズなどあらゆる要素を用いてテストをすることができます。

 ABテストを行う際の注意点は、ふたつのページにアクセスを分割できる程のトラフィック(訪問者)数を要することです。トラフィック数が十分かどうか、有効性に関してはたいていABテスト解析ツールが判断してくれます。アクセスがあり続ける限りテストに終わりはありませんので、優位性が見えた段階で区切ることも重要です。

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2.カスタマージャーニーの分析・理解

カスタマージャーニー

 『カスタマージャーニー』を理解することも『CRO』の要素といえます。『カスタマージャーニー』とは、みなさんの顧客が、製品を知って実際に購入するまでのプロセスを意味します。デバイスが多様化し、リアルとネットを統合するオムニ・チャネルと呼ばれる施策も増えた今日において、顧客の行動は以前よりも複雑化し、予測不能になりつつあります。こうした複雑化した『カスタマージャーニー』をきちんと理解することは難解ですが、コンバージョン率の向上にもつながります。

 とある調査によれば、『カスタマージャーニー』を分析することのメリットとして利益の増加が期待できると8割以上の企業が回答しています。実際に『カスタマージャーニー』を理解するためには、ウェブなどのオンラインだけでなく、コールセンターなどオフラインの情報源も含めて分析を行う必要があります。こうしたオンラインとオフラインのデータを組み合わせて、正確な顧客イメージを構築し、どのように行動する可能性があるかを判断することで、コンバージョン率の向上に繋げていきます。

3.顧客からのフィードバック・アンケートの実施

フィードバック・アンケート

 顧客からのフィードバックを得るにはあらゆる方法があります。オンラインでのアンケート・ヒアリングを実施するなど、方法によっては顧客を煩わらせることもありません。そうした方法を行うことで顧客体験をより向上させることにも繋がります。

 古くから「顧客満足度調査」が一般的ですが、近年は「ネットプロモータースコア(NPS)」も注目されています。NPSとは「あなたは私たち・もしくは私たちの製品を友達や同僚にどのくらいオススメしたいですか?」という質問によって顧客ロイヤルティを測る指標です。この質問に対して0〜10の段階で評価をしてもらい、「推奨者」「中立者」「批判者」に分類します。

 最終的なNPSスコアは「批判者」の割合を、「推奨者」の割合から引いて計算されます。アマゾンのような大手企業の場合、このスコア値は50%〜80%にまで達します。NPSスコアと事業の成長率には相関関係があるという調査もあり、この点が従来の顧客満足度調査と大きく違う点となります。

『CRO』はコンバージョン数を増やすだけを意味するわけではない

 ABテストを行えば、コンバージョン数を増やすだけではなくユーザー・エクスペリエンスも向上させることもできます。ランディングページをシンプルにし、フォームの数も減らし、ナビゲーションを明確にすることでカスタマージャーニーが改善されます。

 『CRO』を行うことは、訪問者を無理にファン化させることではなく、訪問者が望む結果に達するまでの過程をラクにしてあげることを意味します。つまり、より迷わずシンプルにしていく作業とも言えます。シンプルにすることは複雑にするよりも面倒ではないはずです。

まとめ

 『CRO』を細かく説明しようとすると他にもあらゆる要素が必要なのですが、今回はざっくりと『CRO』についての基本を説明しました。中でもABテストを行うことは『CRO』の第一歩とも言えます。私たちが提供するフォーム・ランディングページ作成ツール『WiLL Form』も複数のページを簡単に運用できる点を評価いただいていますので、ご興味があれば是非お声がけくださいね。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

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