メールフォームは、Webサイト上に設置される「お問い合わせフォーム」や「お申し込みフォーム」など、ユーザーからのアクションを受け取るための重要な窓口です。
本記事では、Webサイトの一般的なメールフォームの作成方法や手順、重視すべきポイントなどについて、詳しくご紹介します。新しいフォームの設置や乗り換えを検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
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【目次】
Webサイト上に設置される一般的なメールフォームの仕組みは以下の通りです。
① フォームにユーザーが情報を入力して送信する
② 入力された情報はサーバーに送られる
③ 指定メールアドレス宛にメールで情報が送信される
④ データベースに情報が蓄積される
⑤ ユーザーに自動返信メールが送信される
このように、メールフォームはユーザーからの情報を受け取り、サーバーを介して指定されたメールアドレス宛にメールとして情報を送信する仕組みになっています。
メールフォームは、さまざまな用途で利用されます。
上記は一例ですが、業界やビジネスの種類によって、さまざまな形でメールフォームは活用されています。
企業はメールフォームを上手く活用することによって、ユーザーとのコミュニケーションを円滑化して、効果的なサービス提供や顧客サポートを行うことができます。
メールフォームの利用には、以下のようなメリットがあります。
Webサイトにメールフォームを設置しておくことで、ユーザーはメールフォーム経由でスムーズに問い合わせや申し込みを行うことができます。
旧来型のWebサイトに問い合わせ先メールアドレスを記載して、メールソフトからメールを送信してもらう方法は、ユーザーによってはハードルが高く、問い合わせを躊躇してしまう場合もあります。
メールフォームは、あらかじめフォーム項目(名前、メールアドレス、住所など)を設定して、ユーザーに情報の入力を求めることができるため、取得できる情報の内容や形式を企業側で制御することができます。
また、必須の入力項目を設定することもできるため、必要な情報を確実に取得し、その後のメール対応や、マーケティング活動を円滑に進めることができます。
メールフォームから送信された情報は、自動的にデータベースに登録され一元管理されます。手動での情報入力による手間や入力ミスが起こるリスクを減らして、業務の効率化を図ることができます。
また、データベースに蓄積されたデータは、ユーザーの傾向分析、セグメント、リード選別などに活用することができます。
通常メールフォームは、SSL暗号化通信や、適切なデータ管理などのセキュリティ対策が施されているため、個人情報や機密情報の入力が必要なフォームでも安心して運用することができます。
メールフォームの利用には、以下のようなデメリットもあることを考慮しておく必要があります。
セキュリティ対策が施されたメールフォームであっても、情報漏洩などの問題が発生するリスクをゼロにすることはできません。
メールフォームを利用する場合には、SSL暗号化通信、適切なデータ管理、セキュリティソフトの導入など、高いセキュリティ環境の構築や、社内のセキュリティ教育を徹底することが非常に重要です。
自作のフォームや、無料で使えるフォームサービスの中には、十分なセキュリティが確保されていない場合もありますので注意が必要です。
一般公開されたWebサイトに設置されているメールフォームは、botによる不正投稿などのサイバー被害を受けるリスクがあります。特に、添付ファイルを送信できるメールフォームは注意が必要で、マルウェアなど悪意のあるファイルが添付ファイルとして送信される危険性があります。
CAPTCHA認証(画像認証)や、フォーム入力のフィルタリング処理などの対策を講じることで、リスクを低減することができますが、botの手口も日々巧妙化しているため、完全にリスクを無くすことは難しいと言えます。可能な限りのセキュリティ対策と、最新のセキュリティ技術についての情報を把握しておく必要があります。
メールフォームは24時間受付可能で、フォーム送信後にすぐにメールが送信されますが、メールを受信してから担当者がメールを返信するまでには時間が掛かる場合があります。
フォームは便利ですが、返信や対応に即時性が求められる場合や、何度もやり取りが発生する可能性がある場合には、電話やチャットの方が向いている場合もあります。
メールフォームをWebサイトに設置するには、プログラムやセキュリティなどの専門的な知識が必要になります。曖昧な知識でフォームを設置することは、セキュリティ面で大きなリスクを抱える危険性があります。
ダウンロードして使えるフリーのプログラムや、無料のフォームサービスの中には、十分なセキュリティが確保されていない場合があります。専門知識が無い場合は、専門家に相談しながら、安全に利用できるフォームであるか否かを慎重に判断するようにしましょう。
一般的なメールフォームは、「入力画面」「確認画面」「完了画面」の3つの画面で構成されています。よってフォームを作成するということは、これらの3つのページを作成する必要があるということになります。
1. 入力画面
ユーザーが情報を入力するための画面です。入力項目や入力形式を決定し、ユーザーが入力しやすいフォームをデザインします。
2. 確認画面
ユーザーが入力した情報を再確認するための画面です。確認画面があることで、取得する情報の正確性が高まります。
3. 完了画面
ユーザーがフォームを送信した後に表示される画面です。フォームが正しく送信されたこと、今後の流れ、受付番号など、必要な情報をユーザーに知らせる役割があります。
上記の構成以外では、確認・完了画面を省略した入力画面のみのフォームや、「仮登録>メール記載のURLクリック>本登録」のダブルオプトイン形式のフォームを採用する場合もあります。
HTML、CSS、PHPなどのプログラム言語を使用して、フォームを作成する方法です。入力画面の入力エリアをHTMLの<form>タグを使用して作成し、CSSでデザインの見た目を調整します。フォーム送信後のサーバー側の仕組みはPHPを使用します。
プログラム言語を使用して一からフォームを作成すれば、細かい部分まで思い通りに調整ができるというメリットがあります。しかし、プログラムの知識が無い人にとっては、かなりハードルの高い方法に感じるかもしれません。
CMS(WordPressなど)のフォーム作成プラグインを使用して、フォームを作成する方法です。プログラムの知識が無くても、管理画面上の操作でフォームや自動返信メールの作成が可能です。
プラグインを使えば、比較的簡単にフォームの設置ができてしまいますが、細かいデザインの調整を行う場合には、ある程度のプログラミングの知識が必要になる場合があります。
また、プラグインの中には、セキュリティが不十分なものも存在します。何か問題が起こってもプラグインを導入した側の自己責任となる場合が多いため、導入するプラグインは慎重に選ぶ必要があります。最低限、以下の点に注意しましょう。
さらに、あたり前のことですが、CMSの管理画面に不正ログインされてしまうと、フォームに届いた情報の漏洩や改ざんが起こる可能性がありますので、管理画面のアクセス権限やセキュリティ対策も万全にしておく必要があります。
フォーム作成サービスを利用して、フォームを作成する方法です。プログラミングやセキュリティの知識が無い場合は、フォーム作成サービスを利用するのが最もお勧めです。
プログラムの知識の無い初心者であっても、専用のエディタを使うことで、本格的なフォームを作成することができます。プログラム作成やセキュリティ対策といった難しいことは、フォーム作成サービス側に任せることができるため、キャンペーン内容やマーケティング施策に集中することができます。
フォーム作成サービスは、有料・無料のサービスが多数存在します。エディタ機能、マルチデバイス対応、データ集計・管理機能、他ツール(メール配信システム、MAなど)との連携機能、セキュリティ対策機能などを比較しながら、自社にとって最適なサービスをじっくり選びましょう。
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一般的なメールフォームの作成手順は以下の通りです。
メールフォームの導入を検討する場合や、実際にフォームを作成する際に、特に重視すべきポイントをいくつかご紹介します。
ここまで繰り返し述べて来ましたが、個人情報や機密情報を扱うメールフォームを運用することは、セキュリティ面のリスクが伴います。フォームを公開している以上、悪意のある第三者に標的にされる可能性があります。
メールフォームのセキュリティ対策は、最も重視すべきポイントの一つだと認識して、可能な限りのセキュリティ対策を取るようにしてください。情報漏洩などの問題は、企業にとって取り返しのつかない程の大きな損失や不利益となる場合があります。
たとえ「急いでいる」「予算が無い」といった場合でも、セキュリティに不安のあるメールフォームは安易に利用するべきではありません。
Webサイトがスマートフォンの表示に対応していても、メールフォームがスマートフォンの表示や入力に最適化されていない場合、コンバージョン率が著しく低下する可能性があります。特に、Webサイトのモバイルユーザー比率が高い場合には注意が必要です。
モバイルフレンドリーなメールフォームを作成するポイントとしては、最小限の入力項目、レスポンシブデザインの採用、フォーム読み込み速度の高速化、タッチ入力を意識したデザインなどが挙げられます。
詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。
ユーザーにとってメールフォームの入力は、手間と時間が掛かる面倒な作業です。不適切なフォームの項目や形式は、ユーザーにとってストレスとなり、フォームからの途中離脱を招く可能性が高くなります。
入力しやすいフォーム設計のポイント
詳しくは、以下の記事を参考にしてみてください。
メールフォーム送信時に、ユーザーに自動返信されるメールは、ユーザーにメールフォームが正しく送信されたことや、今後の流れや注意事項を知らせるための重要な役割があります。
自動返信メールの内容は、注意深く慎重に設定しましょう。以下のような点に注意すると良いでしょう。
メールの自動返信機能を有効活用することで、ユーザーにプロフェッショナルな印象や安心感を与え、顧客満足度の向上や、円滑なコミュニケーションを実現することができます。
Webサイトには、「お問い合わせフォーム」「メルマガ購読フォーム」「イベント申込フォーム」「採用エントリーフォーム」など、数多くのフォームが利用されています。フォームを導入する際は、事前に必要なフォーム数を確認しておくことも重要です。
フォーム作成サービスの場合、一般的に利用するフォーム数によって料金体系が変わります。CMSプラグインの場合は、作成できるフォーム数に制限がある場合があります。自作フォームの場合は、フォーム数によって運用管理の手間やサーバー負担がどの程度増えるかを考慮しておく必要があります。
メールフォームから収集したデータは、適切な方法で管理しながら、必要に応じてデータを抽出して利用できる仕組みを構築する必要があります。
通常、メールフォームから送信されたデータは、データベースに保存され、設定したメールアドレス宛にもメール送信されます。ただし、データベースに直接アクセスして閲覧したり、メールソフト内でデータ管理する方法は現実的ではありません。
一般的なデータ管理の方法としては、CRMなどのツールにデータを登録して管理する方法が考えれます。高いセキュリティを確保しながら、データ分析やセグメントも行える効率的な方法だと言えます。
フォームを導入する際には、事前に収集データの管理方法をしっかり決めておくことが重要になります。
メールフォームを効率的に利用するためには、CRMやメール配信システムなどの外部ツールとの連携が欠かせません。
外部ツールとの連携方法には、APIを介してフォームからの送信データを自動的に外部ツールに送信する方法や、送信データをCSVファイルとしてエクスポートして、外部ツールに取り込む方法などが考えられます。
フォームを導入する際には、事前に連携したい外部ツールの仕様や機能をしっかり確認しておきましょう。
メールフォームを作成するには「プログラムで自作」「CMSプラグイン」「フォーム作成サービス」の3つの方法があり、「セキュリティ対策」や「適切なデータ管理」が非常に重要になります。
今回ご紹介した内容を参考に、自社にとって最適なメールフォームの導入や作成方法をじっくり検討してみてください。
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