2023年|メールマーケティングのトレンドとは?

Email marketing'sTrends for 2023(Vectors by Vecteezy)

 2023年もメールマーケティングは、B2B、B2Cを問わず、あらゆるビジネスのマーケティング戦略において、重要な役割を担うことになるでしょう。

 そこで本記事では、2023年に注目すべき最新トレンドの予測をご紹介します。従来までのやり方に、新しいトレンドをプラスして、貴社のメールマーケティング戦略をより効果的なものへとアップデートしてください。

メール配信システム WiLL Mail
14日間の無料トライアルを始めよう!

今すぐ、無料トライアルを申し込む »

1. メールマーケティングがより重要な役割を担う

 長期化する経済不安の中、企業のマーケティング活動は無駄なコストを削減し、より高いROI(投資収益率)を達成することが求められています。マーケティング担当者は、ビジネスを安定的に成長させるために、与えられた予算の中で、どのチャネルに投資すべきかの選択を迫られることになるでしょう。

 近年、ソーシャルメディアを活用したマーケティングが大きく注目され、メールマーケティングを軽視するような風潮も見られますが、他のマーケティングチャネルと比較した場合でも、いまだにメールマーケティングのROIは高く、ビジネスで収益を上げる上で最も効果的なチャネルの一つであることが多くの調査結果から証明されています。

 2023年、不況下においても安定した効果が見込めるチャネルとして、多くの企業がメールマーケティングの有効性に注目し、より活発にメールを活用してビジネスを活性化させることになるでしょう。

2. 高度にセグメントされたパーソナライズメール

 メールの件名や本文に、”●●●●様”と読者の名前を挿入するだけのパーソナライズメールの時代はすでに終わりました。多くの読者は、一日に何十通ものメールを受け取っており、単純なセグメントやパーソナライズの手法はもう通用しません。

 全くパーソナライズされていないメールに関しては、メールの削除、無視、配信停止、迷惑メール扱い、購入意欲の低下、メール配信リストの品質低下といった、さまざまな悪影響を及ぼす可能性があります。

 読者は、自分にとって本当に価値のある、自分のためだけに送られて来たようなメールを求めています。2023年以降、読者に送るメールは、高度にセグメントされたパーソナライズメールが主流になることが予測されます。

 企業は、読者ごとに適切な内容のメールを届けるために、サインアップ時に適切なデータを要求し、そのデータを最大限に活用したセグメント&パーソナライズメールを作成する必要があります。名前、性別、年齢、居住地、天候、デバイス、好み、行動履歴、購入履歴データなど、読者に関するさまざまなデータが活用されることになるでしょう。

 しかしながら、近年、メールのプライバシー規制の影響によって、読者の個人情報や行動履歴データが入手困難になる中で、メールマーケティング担当者は、保有するデータの中で、どのようなセグメントとパーソナライズをメール施すことができるのかという課題を抱えることにもなるでしょう。

3. メールのセキュリティ意識がより高まる

 2023年、多くの企業がメールマーケティングに注力する流れに同調するかのように、企業のメール配信を標的にしたサイバー犯罪も増加することが予測されます。年々、なりすましメールやフィッシングメールの手口は巧妙化しており、読者もそれらの脅威を認識しており、メールの送信者、受信者ともにセキュリティの意識が高まっています。

 メールマーケティング担当者は、企業と読者の両者が被害に合わないように、メールに適切なセキュリティ対策を施すことが求められます。特にメールのハッキングなどは、企業も読者も気がつかないうちに行われる可能性が高く、知らないうちに企業の信用が失われているケースも少なくありません。

 また、ISP側の迷惑メール対策もさらに強化されることが予測されるため、セキュリティが確保されていないメールは、読者に届かない可能性が高くなります。「今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫」という考え方は危険です。関係者間でセキュリティ意識を共有し、セキュリティ対策の見直しを再度行う必要がるでしょう。

4. 正しいメールの評価指標を追跡する

 2021年から2022年にかけて、多くの企業でメールの開封率が以前ほど重視されなくなっていることは、皆さんご存知のことと思います。これは、iOS 15のメールのプライバシー保護機能のリリースによるもので、多くのiPhoneユーザーのメール開封率が正しく計測できなくなったことに起因します。

 2024年後半にはGoogleがサードパーティCookieのサポートの段階的な終了を発表するなど、2023年以降もプライバシーを尊重する意識の高まりは継続することが予測されます。他のメールクラアントがAppleに追随する可能性も否定はできません。

 つまり、今後は、データのプライバシー規制と共存しながら、メールキャンペーンごとにどんな指標を追跡するべきなのかを正しく判断することが求められるでしょう。従来までのメール開封率を重視する形から、メール開封後の状況を正しく追跡できるようにしておく必要はあります。

 具体的な評価指標は、開封率以外にも、クリック率、CV率、配信停止率、ヒートマップ、サイトのアクセス率・直帰率などいくつかの指標が考えられます。これらの様々な指標を組み合わせることで、多角的にメールキャンペーンの効果を分析することができます。

5. 配信リストの品質向上を徹底する

 前述した、高度なセグメント&パーソナライズや、正しい評価指標による効果測定を行うためには、品質の高い配信リストを保有していることが必須条件だと言えます。

 品質の高い配信リストとは、「メールアドレスの数」ではありません。大量のメール送っても、メールを開いてもらえなかったり、多くのメールがエラーメールとして戻って来てしまうようでは意味がありません。

 2023年、メールマーケティング担当者には、より効果的にメールマーケティングを行うための最善策として、正しい方法でメールアドレスを収集し、適切な方法で配信リストをメンテナンスしながら、配信リストの品質向上を徹底して行うことが求められるでしょう。

6. メールマーケティングの自動化

 メールマーケティングの自動化は、新しいトレンドではありませんが、2023年も確実にこのトレンドは継続することが予測されます。なぜなら、企業のリソースと時間を大幅に節約し、業務を効率化する方法として非常に効果的だからです。

 例えば、商品購入、メルマガ登録、資料請求など、ユーザーのアクションをトリガーとして自動送信されるステップメールを設定しておけば、あらかじめ作成しておいたメールを適切なタイミングで自動送信することができます。

 ステップメールは、ユーザーのアクションを起点とするため、通常の一斉送信メールよりも反応が良く、ユーザーとの間に良好な関係も生まれやすい傾向にあります。もちろん高いクリック率やCV率も期待できます。

 その他にも、配信リストから不要なアドレスの自動的排除、リードナーチャリングの自動化、新規顧客に対する利用案内の自動化、商品購入後のアフターフォローを自動化、新人教育の自動化など、メールマーケティングで自動化できる部分は多岐に渡ります。

 さらに、CRM、ECサイト、レコメンドエンジン、AIなどのツールと連携することによって、さらに精度の高い自動化も可能となります。

今すぐメールマーケティングを始めたい方は、
WiLL Mailの無料トライアルをお試しください!

WiLL Mailの14日間無料トライアルを申込む

7. ユーザー作成コンテンツの活用

 2022年から登場し始め、2023年にさらに増加することが予測されるのが、ユーザー作成コンテンツをメールコンテンツとして活用することです。

 ユーザー作成コンテンツとは、商品やサービスを利用しているエンドユーザーが作成したコンテンツのことで、商品レビュー、SNS投稿、動画投稿、ブログ記事、メール問い合わせ内容、アンケート結果などが該当し、それらを集める方法は無限にあります。

 商品レビューをはじめとするユーザー作成コンテンツが、ユーザーの購入意欲を後押しして、コンバージョンを促進することは、広く周知されていますが、それらをメールコンテンツとして活用しているケースは、まだそれほど多くはありません。

 従来までのキャンペーンメールに、ユーザー作成コンテンツを追加することで、社会的証明や信頼性がアップし、メールのクリック率、CV率、配信停止率などに良い影響を与える可能性が高くなります。

 注意点としては、あたり前のことですが、ユーザーが作成したコンテンツをメールに掲載する場合は、事前に必ず許可を取ることです。メールマーケティング担当者は、適切なユーザー作成コンテンツを見極め、メールに掲載するまでの具体的な計画を立てる必要があるでしょう。

8. ゲーミフィケーションコンテンツ

 2023年、メールマーケティングにゲーム的な要素を取り入れるゲーミフィケーションも大きな注目を集めるでしょう。ゲーミフィケーションは、ユーザーの関心を引いたり、コンバージョンを高めるための有効なマーケティング手法です。

 例えば、スクラッチカードのデザインで特典を提供したり、クイズの答えをクーポンコードに設定するなど、ユーザーを楽しませるための仕組みをメールに組み込むことで、ユーザーのモチベーションを高めることができます。

 ただし、ゲーム化されたメールの作成には、時間やコストが掛かる上、インタラクティブなゲームをメールに組み込むには、まだ技術的な課題も多くあるため、完全なトレンドとなるには、まだ少し時間が掛かりそうです。

 まずは、多くのメールクライアントで再現可能なゲーミフィケーションを、アイデアやWebサイトとの連携によってカバーしながら、実験的にメールに取り入れることから始めてみてください。

9. メールデザインを再構築する

 2023年、メールマーケティング担当者は、最新のメールデザインのトレンドを把握して、既存のメールテンプレートを再構築する必要があります。以下、2023年に注目すべき、メールデザインのトレンドをいくつかご紹介します。

ビバマゼンダ
PANTONE社が発表した、世界的に注目される2023年度のトレンドカラー。

ルミナスイエロー
JAFCA(日本流行色協会)が発表した、日本における2023年度のトレンドカラー。

ダークモード対応
ダークモード設定時のメールの見え方をプレビューテストし視認性などの最適化を行う。

シングルカラムレイアウト
レスポンシブ対応のシンプルでミニマルなシングルカラムのレイアウトが主流となる。

ビジュアルを重視したデザイン
テキストで「伝える」よりも、ビジュアルで「見せる」という傾向がますます強くなる。

アニメーションGIF画像
多くのメールクライアントで表示できるアニメーションGIFは、引き続き大きなトレンドとなるでしょう。

宙に浮いているような画像
シャドウやオーバーラップ効果で、メール内で目立たせたい画像やボタンが浮き出ているように見せる。

人の顔写真を使った画像
人間の脳は、自然と「人の顔」に目が行くという性質があります。アイキャッチや視線誘導に効果的な手法です。

独創的なタイポグラフィ
ヘッドラインに大胆でユニーク、かつブランドの個性を表現する独創的なタイポグラフィが多く利用されるでしょう。

モジュラーデザイン
あらかじめ作成しておいたコンポーネントを組み合わせて、短時間で品質の高いメール作成が可能になる。

まとめ

 2023年もメールマーケティングと取り巻く環境は少しづつ、そして確実に変化して行きます。これらの変化に対応し、競合企業との競争に勝ち残るためには、最新のトレンドを把握し、積極的に新しい変化を受け入れて行く姿勢が求められます。

 本記事でご紹介した内容を参考に、いま一度、自社のメールマーケティング戦略の見直しと、再構築に取り組んでみてください。

2023年のメールマーケティングのトレンド
1. メールマーケティングがより重要な役割を担う
2. 高度にセグメントされたパーソナライズメール
3. メールのセキュリティ意識がより高まる
4. 正しいメールの評価指標を追跡する
5. 配信リストの品質向上を徹底する
6. メールマーケティングの自動化
7. ユーザー作成コンテンツの活用
8. ゲーミフィケーションコンテンツ
9. メールデザインを再構築する

メール配信システム WiLL Mail
14日間の無料トライアルを始めよう!

今すぐ、無料トライアルを申し込む »

著者
WiLL Cloudマーケティングチームのロゴ
WiLL Cloud マーケティングチーム ウェブマーケティングに関する情報をお届けするブログです。皆様に役に立つ情報、アップデート、イベントなど、様々なことを発信します。

メルマガ登録 »