

メールは、企業活動に欠かせない重要なコミュニケーション手段です。しかし、不正アクセス・なりすまし・情報漏洩といったニュースは後を絶たず、セキュリティリスクは年々高まっています。
「うちの会社は大丈夫」と思っていても、実際にはセキュリティ対策が不十分で、たった1通のメールからトラブルが拡大すれば、取引先や顧客からの信頼を失い、深刻な事態に発展する恐れがあります。
そこで本記事では、セルフチェックできる「メールセキュリティ診断チェックリスト9項目」をご用意しました。質問に答えるだけで、「改善すべき弱点」や「潜在的なリスク」が明確になります。
診断を進めながら、自社のセキュリティ体制を振り返り、未来のリスクを防ぐ第一歩にしてください。
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【目次】
メールは日々の業務に欠かせない一方で、常にセキュリティ上のリスクを抱えています。診断チェックリストに進む前に、重要視される理由を理解し、自社の状況に置き換えて考えてみましょう。
サイバー攻撃者にとって、メールは最も狙いやすい攻撃対象のひとつです。
なりすましメールで受信者を欺き、フィッシングで認証情報を盗み、マルウェア添付で端末を感染させる…いずれも「たった1通のメール」から始まる可能性があります。
しかもその手口は年々巧妙化しており、正規のメールと見分けがつかないケースが増えています。社員の不用意なクリックから、全社的なシステム障害や情報漏洩につながることも珍しくありません。
だからこそ、メール送信者は適切なセキュリティ対策を行い、受信者の安全と自社ドメインの信頼を守る必要があるのです。
顧客や取引先のメールアドレスや個人情報が漏洩することは、企業にとって致命的です。
損害賠償や行政処分といった法的リスクはもちろん、企業やブランドに寄せられていた信頼が大きく損なわれます。
さらに近年はSNSによって情報が瞬時に拡散されやすくなっています。対応の遅れや不誠実な姿勢はすぐに世間に広がり、ダメージがより一層深刻化します。
今まで築き上げてきた顧客や取引先との信頼関係を取り戻すまでには、長い時間と多大なコストが必要となり、その間に競合に顧客を奪われる可能性もあります。
メールのセキュリティ対策は「コスト」ではなく、企業とブランドを守るための最優先の投資と捉えるべきなのです。
メールを使った顧客や取引先への連絡は、「相手に確実に届ける」ことが大前提です。
しかし、送信ドメイン認証(SPF、DKIM、DMARC)や暗号化など、基本的なセキュリティ対策ができていない場合、メールが迷惑メールフォルダに振り分けられたり、最悪の場合は受信ブロックされて一切届かないこともあります。
例えば、契約更新に関する通知が相手に届いていなかったらどうでしょうか…。顧客は「重要な情報を送ってこない会社」と認識し、信頼を失うだけでなく、競合製品への乗り換えを招くリスクすらあります。
つまり、セキュリティ対策は「攻撃から守る」ためのものでありながら、「重要なメールを確実に届ける」ための必須条件でもあるのです。
Googleは2024年以降、送信ドメイン認証の義務化を含む、メール送信に関するガイドラインを大幅に強化しました。その他の大手メールプロバイダも同様の流れにあり、ルールは年々厳しくなっています。
こうした基準に対応していない場合、メールの大半が届かなくなるリスクが高まります。そのまま放置すれば、ドメイン評価が下がり続け、最悪の場合はブラックリストに登録され、メールが一切届かなくなる恐れもあります。
これまで「任意」だった設定が「必須」へと移行しているのです。企業は最新のルールをいち早く把握し、確実に対応していかなければなりません。
自社のメールセキュリティの現状を把握する第一歩は「自己診断」です。 以下の9つの項目について、「YES」「NO」「不明」で答えてみましょう。
※質問の内容がわからない場合は、各項目のリンクから詳細解説をご確認ください。
各項目に「YES」「NO」「不明」で答えたら、最後に「YESの数」を数えてください。その結果をもとに「診断結果」の章で自社のセキュリティレベルを確認しましょう。
「SPF」「DKIM」「DMARC」とは、メールの送信元が正しいドメインであることを証明する仕組みです。
| なぜ必要? | 正規のメールを確実に届けるため。自社ドメインやブランドの信頼を守るうえでも欠かせません。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中の配信システムやメールサーバー、DNSの管理画面から設定可能。ドメイン管理者への相談やサポートページを参考にしましょう。 |
| 優先度 | 高 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
メールを送受信する際に、内容を暗号化して送る仕組みが「TLS」や「STARTTLS」です。
| なぜ必要? | 第三者によるメールの盗聴や改竄を防ぎ、顧客や取引先とのやり取りを安全に行うため。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中のメールサーバーや配信システムの仕様・マニュアルで、『TLS対応』または『STARTTLS対応』と記載があるか確認しましょう。 |
| 優先度 | 高 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
2要素認証は、ID・パスワードに加えて、SMSや認証アプリによるコード入力を組み合わせる仕組みです。
| なぜ必要? | パスワードが漏洩しても、不正アクセスを防ぐことができます。特にメール配信システムは多くの顧客データを扱うため、攻撃者に狙われやすい領域です。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中のシステムに2要素認証の機能があるか確認する。非対応の場合は、ログイン時のIP制限など他の方法でリスクを下げることが有効です。 |
| 優先度 | 高 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
あらかじめ許可した特定のIPアドレス以外からは、ログイン画面にアクセスできないようにする仕組みです。
| なぜ必要? | 攻撃者が不正にログインしようとしても、許可したIP以外からはアクセスできないため、セキュリティを大幅に強化できる。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中の配信システムに「許可するIPアドレス」を登録する。登録する固定IPアドレスについては社内のIT担当やネットワーク管理者に確認しましょう。 |
| 優先度 | 中 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
メール配信ツールの管理画面を利用するユーザーごとに操作権限を設定し、不要な機能やデータにアクセスできないようにする仕組みです。
| なぜ必要? | 全員が同じ権限を持っていると、誤操作や情報漏洩のリスクが高まります。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中のシステムに権限設定の機能があるか確認する。特に会員データへのアクセスや、メール送信に関する権限は慎重に制御することが重要です。 |
| 優先度 | 中 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
メール作成やデータベース操作などの履歴を記録しておく仕組みです。いつ、誰が、どのような操作をしたか確認できるようにします。
| なぜ必要? | 誤送信や不正操作が発生した場合に、原因特定と再発防止策を立てやすくなります。また、ログを記録していること自体が不正の抑止力にもつながります。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中のシステムに操作ログの機能があるか確認する。ログは必要に応じてダウンロード保存できると理想的です。 |
| 優先度 | 中 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
メールを本送信する前に、システム上で承認者が内容を確認・承認しない限り、配信ができない仕組みです。
| なぜ必要? | 誤送信による大きなトラブルを防ぐため。複数人で確認することで、人的なミスを効果的に防ぐことができます。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 利用中のシステムに承認フロー機能があるか確認する。もし機能がなければ、社内で送信前のチェック体制とルールを整備することが重要です。 |
| 優先度 | 中 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
Gmailが公開している「メール送信者のガイドライン」に沿った設定や対策を行っているかどうかを確認しましょう。準拠していない場合、メール到達率が低下に直結します。
| なぜ必要? | ガイドラインは単にメール到達率を上げるためだけのルールではありません。なりすましや迷惑メールを防ぎ、受信者を守るための重要なセキュリティ基準でもあります。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 「メール送信者のガイドライン」への対応状況を確認し、対応可能なものは確実に設定しましょう。ガイドラインは随時更新される可能性があるため、定期的な確認も欠かせません。 |
| 優先度 | 高 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
技術的な対策だけでは十分ではありません。社員一人ひとりがセキュリティ意識を持つことが大きな防御になります。
| なぜ必要? | どれだけシステムを強化しても、人的なミスを完全にゼロにすることはできません。教育や訓練を継続することで、対応力や運用ルールが徹底され、不測の事態にも対応できる、強固なセキュリティ基盤を築けます。 |
|---|---|
| 改善のヒント | 定期的に研修やテストを実施し、最新の脅威やルールを共有しましょう。 |
| 優先度 | 高 |
「YES」「NO」「不明」のどれに当てはまりましたか?【↑チェックリストに戻る】
YESの数はいくつでしたか?合計数で「安心」「注意」「危険」のレベルが分かります。数え忘れた方は、「セキュリティチェックリスト」に戻ってご確認ください。
| YESの数 | レベル | 診断内容 |
|---|---|---|
| 9〜10個 | 安心レベル | 現状は非常に堅牢で、セキュリティ水準は高いといえます。ただし油断は禁物。セキュリティに関する脅威やルールは日々変化しています。定期的な見直しを習慣化しましょう。 |
| 4〜8個 | 注意レベル | 一部に弱点がある状態です。攻撃者はそうした「小さな隙」を狙います。今すぐ改善に着手すれば、被害の発生を未然に防ぐことができます。 |
| 0〜3個 | 危険レベル | 非常に危険な状態です。情報漏洩や不正アクセス、メール到達率の大幅低下につながる恐れがあります。至急、優先度の高い項目から対策を始めましょう。 |
| 不明が多い | 注意レベル (潜在リスク) |
把握できていないこと自体が大きなリスクです。システム担当者や利用中の配信システムに確認し、現状を明確にしましょう。 |
診断結果が悪かった方は、「優先度:高」の項目から順に対応することをおすすめします。結果が良かった方も、常に最新のセキュリティ情報をチェックして、継続的に改善していく姿勢が大切です。
※本診断は、当社が独自に整理したセキュリティ対策の目安です。公式なセキュリティ監査や保証に代わるものではありませんが、改善ポイントを把握する参考としてご活用ください。
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チェックリストを振り返ってみて、改善が必要な項目が見つかった方も多いのではないでしょうか。しかし、それらを一つひとつ自社で設定し、常に最新の状態に保ち続けるのは簡単なことではありません。
セキュリティを取り巻く脅威やルールは日々変化しています。気づかないうちに設定が古くなり、リスクが高まってしまうこともあります。
だからこそ、最新の基準に対応できる「信頼できるメール配信システム」を利用することが重要になります。
◎メール認証や暗号化に確実に対応できる
メール認証(SPF/DKIM/DMARC)や 暗号化(TLS/STARTTLS)に対応するための機能が備わっており、設定手順マニュアル、サポート体制も整っている。
◎不正利用や誤送信を防ぐ仕組みがある
2要素認証、IP制限、権限管理、操作ログ、承認フローなど、システム上でのセキュリティ機能が充実している。
◎最新のガイドラインを追随できる
GmailやMicrosoftなど大手メールプロバイダのガイドライン変更にあわせて、システム側が機能更新やサポートを提供してくれるため、常に最新のセキュリティ基準を満たした運用ができる。
こうした機能やサポートを備えた配信システムを選ぶことで、セキュリティに対する不安を軽減し、安心して日々のメール配信業務に取り組めます。
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ここまで、メール配信におけるセキュリティチェックリストと改善のヒントをご紹介してきました。診断結果が「危険」や「注意」だった方は、優先度が高い項目から一つずつ対応を進めていきましょう。
もし「現状のシステムでは限界がある」と感じた場合には、信頼できるメール配信システムの導入も有効な選択肢です。
当社が提供するWiLL Mailは、セキュリティに配慮したメール配信を実現するために、「メール認証の必須化」や「最新のセキュリティ基準に対応した機能・サポート」を備えています。
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