エラーメールについて – 適切な処理をしてエラーアドレスを除外しよう

 メールマガジン配信においてはエラーメールの処理が大変重要です。エラー率の高い配信はスパムメールと混同されやすく、受信側で受け取りを制限したり停止することがあるからです。そのため、配信する側がエラーメールのアドレスを排除しエラー率の低い配信となるように心掛ける必要があります。ここではエラーメールの種類についてご説明します。

エラーメールには様々な原因がある

メールアドレス間違い

 一般的に一番多いエラーメールはメールアドレスの間違いです。メールアドレスは@を含む文字列です。構成は以下のようになっています。

ユーザー名@ドメイン名

 ユーザー名が間違っている場合は相手先のメールサーバーにメールが届いた後で「このユーザーは存在しません」という意味のエラーメールが返ってきます。User unknownというエラーです。ドメイン名が間違っている場合はこちらのメールサーバーが相手のドメインのメールサーバーを探すのですが、見つからない状態となります。

 そこで、「このドメインは存在しません」という意味のエラーメールを返してきます。Host unknownというエラーです。この、user knownとhost unknownはメールアドレスの間違いなので今後もメールが届く見込みはありません。

ドメイン指定拒否

 最近では一番厄介なエラーメールがドメイン指定拒否です。一番大きな理由はエラーメールが返ってこないことがある、という点です。docomoはエラーメールを返してくれるのですが、auの一部とsoftbankは返してくれません。(auは以前はエラーメールを返す設定がなかったのですが、今はエラーメールを返す設定ができて推奨設定になっています。)

 そのためエラーは戻ってこないけれどもメールは届いていない、という状態が発生します。メールマガジンの運用では非常に好ましくない状況になるわけですが、メールアドレスしか連絡手段がない場合は直してもらおうにも連絡ができません。

 メールアドレスの登録後にこれを防ぐ方法はないので一番最初の登録時に、仮登録メールや空メールを使うなどしてユーザーにメールが届くことを担保しておく方法が良いでしょう。このドメイン指定拒否の場合、ユーザーがいつか解除してくれるかもしれませんので配信を停止するのは得策ではないと考えています。

メールボックスが一杯

 mailbox fullといわれるエラーです。一般的にメールサーバーは貯めておけるメールの容量に限度があります。メールサーバーにメールを残す設定していたり、メールの受信をしばらくしていないなどの理由でメールボックスが一杯になっているとメールサーバーがメールを受け取ってくれません。エラーの扱いとしては回復の見込みがありますので配信停止はしない方が無難だと思います。

メールサイズが大きすぎる

 各キャリアやプロバイダーは一般的にメールボックスで受け取れるメールのサイズに上限を設けています。一般的には数MBの設定となっているのでメールの本文だけで容量を超えることはまず考えられませんが、デジタルカメラの性能向上などで扱うファイルのサイズも大きくなってきているため、容量を見ないでいくつもファイルを添付すると上限を超えてしまう事態も考えられます。

 メールマガジンで数MBのファイルを添付することは一般的ではないと思いますが、どうしても添付する必要がある場合は容量を確認して送信することをお勧めします。

 さて、WiLL Mailでは、添付ファイル機能ではなく、ファイルダウンロード機能を持っています。この機能を使えば、メールサイズは小さいままで送り、添付ファイルはリンクからアクセスすることができます。ファイルにアクセスしたかどうかを判別する機能があるので普通の添付ファイルメールよりも優れています。

セキュリティに関連したその他のエラー

 最近はセキュリティが厳しくなっていて予想外の理由でメールが届かないことがあります。メール配信システムでメールを送る場合、事前に自分あてにテストメールを出すシーンがあると思います。この場合、送信者が自分のアドレスで受信者も自分のアドレス、というパターンですとメールが届かないことがあるのです。

具体的には以下のような流れです。

システムがエラーと判断するパターン例
・配信システムからテストメールを送信(送信元アドレスはメルマガ担当者のアドレス)

・メルマガ担当者のメールサーバーが受信

・セキュリティシステムがメールを診断、担当者アドレスは自社ドメインなのに自社以外のサーバーから配信されているためスパムと認定し削除

・メルマガ担当者にテストメールが届かない

 この場合の解決策は、メールサーバーのセキュリティ担当に連絡して事情を説明し、メール配信システムのメールサーバーから配信される自社ドメインのメールの受信を許可してもらうしかありません。

その他の不明なエラー

 メールサーバーはいろんな種類がある上に、設定した人によって様々なカスタマイズをされている場合があります。エラーメールの内容も返信するサーバーごとに内容を変更できますので、「エラー内容が同じなら同じ書式のエラーメールが返ってくる」という保証はありません。そのため戻ってきたエラーの内容は多岐にわたるため、分析できないエラーも存在します

 メール配信システムならば様々なエラーを自動で識別可能

当社のようなメール配信システムであれば、これら種類ごとのエラー内容を管理画面上で表示します。アドレス毎にどのエラーが該当するかもCSVデータで確認出来る為、各読者に対して然るべき対応を行えます。ご興味があれば是非ご連絡ください。

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